2024年01月12日
香港から 8
香港での能ワークショップ「風姿花伝 能劇大師班」も、9日目です。いよいよ大詰めとなってまいりました。
7日目で「鶴亀」「羽衣」「屋島」を終えた参加者は、8日目に3曲の総復習をしました。
最初はとても苦労した「鶴亀」の仕舞をスイスイ舞っている姿に、参加者の成長が見られます。
8日目の総復習の後、最終日の発表会で舞う仕舞を一曲選んでもらいました。最後の2日は発表会に向けての稽古です。
9日目の今日、まだまだ仕上がりには不安がありますが、ここでちょっと息抜きもかねて能面体験をしました。
能のエッセンスを学ぶにあたって、能面を着けることは欠かせないことです。
でも、「ただ単に着けてみました」という体験講座の参加者みたいなことはしたくありませんでした。
能の構えも歩き方(すり足)もある程度固まり、仕舞の動きもしっかり覚えた今なら、良い経験が得られると思います。
最初に、持ってきた能面の紹介して説明しました。
参加者は、食い入るように見ています。
そしていよいよ、能面の体験です。まずは、着けるにあたっての心構えと作法を教えます。
「能面は、能役者の命であり魂がこもっています。心して丁寧に取り扱ってください」
こう言うと、神妙な顔で能面を取り扱っています。
いざ、能面を着けて仕舞を舞わせてみました。
なかなか、上手に動ける人もいれば、完全に迷子になってしまう人もいます。
参加者をいくつかのグループに分けて2回ずつ体験しました。
2回目は、慣れてきて結構対応してきていることに驚きました。
参加者にとって、貴重な体験であったと思います。