2023年10月07日
沖縄公演 「首里」
三連休の初日、沖縄公演に行ってきました。
東京はだいぶん涼しくなってきましたが、沖縄は30度を超えて未だ夏です。
今回は首里城再建を応援するため、能と組踊のコラボレーションの公演です。
能「羽衣」と組踊「稲まづん」の公演をそれぞれおこなって、最後は能と組踊の役者が出演する創作舞踊劇「首里」の公演です。
会場は、「国立劇場おきなわ」
主に琉球舞踊を上演するために建てられた国立劇場です。
今回は能舞台風の舞台設えです。
日本には、現在演劇を行う国立の劇場は、歌舞伎と文楽を主に上演する「国立劇場」、能楽をおもに上演する「国立能楽堂」、オペラを主に上演する「新国立劇場」、文楽を主に上演する「国立文楽劇場」、そして「国立劇場おきなわ」があります。(他に落語や演芸がメインの国立演芸場)
私は、これで「国立文楽劇場」以外の劇場の舞台で公演する機会を得ました。
「国立文楽劇場」は、、、、文楽と能のコラボレーションでもない限り機会はなさそうです。
眼目の創作舞踊劇「首里」は、意欲的な作品です。
シテは、組踊の創始者である玉城朝薫。
その創始者が昔のことを懐かしみながら、劇中劇の形で組踊が挿入されます。
玉城朝薫は、組踊を作り上げるにあたって、能をかなり参考にしたということですので、組踊は能に近い舞踊です。
能と組踊の相性は抜群です。
なかなか、楽しい演目でした。
それにしても、今回の沖縄公演はハードでした。
金曜日に九皐会の申合と稽古能を終えて、16時半の飛行機に乗り、那覇空港に着いたのは19時半ころ。
すぐ国立劇場へ向かい、20時から21時半までリハーサル。
翌朝は10時からリハーサルで、昼間に公演。
公演後はすぐ那覇空港に向かって、19時の飛行機で東京に帰りました。
沖縄滞在時間は24時間もありませんでした。
翌日は九皐会で「春日龍神」の地頭という大役をつとめます。
そんな中、慌ただしい旅公演でした。
三連休だったので、沖縄は観光客であふれていました。30度を超えているので、まだまだ泳げます。
観光客は、トロピカルなムードで楽しそうです。
そんな南国気分を味わうことなく、ずっと劇場内で過ごしました。
まあ、私たちは沖縄に行こうが札幌に行こうが、だいたいこんな感じです。
交通機関が便利になりすぎるのも考えものです。