深川八幡祭 能奉納観世九皐会「春栄」

2019年08月18日

能奉納「橋弁慶」 御礼

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今年も「深川八幡祭 能奉納」無事に終わりました。

毎年行っているこの奉納も、今年で11回目です。
徐々に定着しているようです。

今回も、台風接近で朝から降ったりやんだりの空模様にも関わらず、たくさんのお客様にお運びいただきました。
この場を借りて御礼申し上げます。


今年は、14日に西日本に台風上陸という予報が早くから出ていましたので、本殿の開催になると思っていました。
ところが、朝起きると「台風はどこ行った?」という感じのカンカン照り。
「これは、外の神楽殿で出来るなあ」と思ったら、うそのような大雨。

「間違いなく本殿だ」と思ったら、すぐやんでまたカンカン照り。

朝から昼過ぎまでこんな感じでやきもきさせられました。

ただ、夕方からは予報では雨は降らないそうです。
どちらでも出来るように、しっかり準備して出かけました。

富岡八幡宮に到着して程なくすると、前の奉納団体の方が外の神楽殿で始めました。
これは、外での開催が決定的です。

本殿での奉納も、趣きがあってよいのですが、やはりお祭りは野外で開放的にやるに限ります。
お客様も、本殿だと見にくいので、神楽殿で良かったようです。


まずは、例年通り社中の発表会から始まります。
今年は2年ぶりに、長男に仕舞「田村」を舞わせました。
去年は中学受験の準備のためお稽古をお休みしていたので、久しぶりの仕舞です。

長男は中学生になり、身体も声も徐々に大人になっています。
今までは、子供の謡い方や構えで稽古してきましたが、今回は、もう完全に大人用の謡い方や構えで稽古しました。

なよなよと頼りない仕舞でしたが、まあ溌溂と頑張っていました。


お弟子様は、今回は参加者が少なめでしたが、少数精鋭で頑張っていました。

連吟では、「大典」を謡いました。
この曲は、大正天皇の即位の時に作られた能で、以来天皇の代替りの時のみ演じられる珍しい能です。

せっかくの機会ですから、社中で謡ってみました。
私も初めて謡う曲でした。

貴重な体験でした。


能「橋弁慶」は、思い切りやりました。
二年前に長男と演じたのを見て、次男はこの能の子方をずっとやりたかったようです。

やはり、薙刀持った大男の武蔵坊弁慶を、小柄な牛若丸がやっつけるという物語は、子供の憧れでしょう。
今も昔も、牛若丸は子供たちのヒーローなのです。

ただ、ちっちゃな子供が牛若丸を演ずると、多少まずい演技でも「まあカワイイ」で済んでしまうのですが、次男はもうそういう年ごろを過ぎました。
身長は160センチ近くあり、大人とほとんどかわりません。

子方なりに、きちんとした演技が求められます。

特に、チャンバラシーンでは、かなり真剣に斬り合いました。
学芸会みたいにならないよう、次男には斬り組の型をしっかり仕込みました。

成果は上々だったように思います。

子供たちの成長に、目を細めつつ、良い能奉納になったかなと思います。

この「深川八幡祭 能奉納」は、深川に住む私たち家族にとって、かけがえのないものです。
このお祭りで、親子で舞台を勤めることが出来る幸せを、存分にかみしめたいと思います。

来年は、本祭りです。今から楽しみでなりません。



kuwata_takashi at 17:52│Comments(0)

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