2018年12月06日
京都にて 謡曲史跡めぐり
月曜日から木曜日まで文化庁巡回公演で京都へ行ってまいりました。
京都は、紅葉シーズンの最終盤ということもあって、すごい人出です。
月曜日は八幡市に行ってきました。
学校のすぐ近くに、石清水八幡宮があるので、能楽師ご一行で公式参拝してきました。
代々武家の信仰を集めた八幡宮です。織田信長や豊臣秀吉、徳川家康・家光などが寄進し、豪華な社殿でした。
ここは、能「弓八幡」「女郎花」「放生川」の舞台となった場所です。
もう、紅葉も終わり。散った紅葉が赤いじゅうたんとなって参道を彩ります。
美しい景色です。
火曜日は、京都の北の方にある南丹市に行って参りました。
この辺りは能「氷室」の舞台となったところです。
さすが京都です。行く先々でいろいろな能の舞台に巡り会います。
水曜日は午前公演で、昼から時間があったので、電車にのって滋賀県に出向きました。
お目当ては「三井寺」です。
来年の自主公演「桑田貴志 能まつり」では、「三井寺」に挑みます。
その前に、「三井寺」に参拝してイメージを膨らせます。
先月の「安宅の関」に続いて、能を演じる前に、その舞台を見ることが出来ました。
全国色んな所に派遣されている、文化庁学校巡回公演に感謝です。
「三井寺」は想像以上に広いお寺でした。
京都市内からは外れるので、観光客も少なく静かな佇まいです。
これが、能「三井寺」で語られる釣鐘です。
日本三大釣鐘に数えられるそうです。
鐘を鳴らすのは有料です。一突き300円でした。
心をすまして、「三井寺」の名場面「鐘の段」の文句を口ずさみながら、思いっきり突いてみました。
心に響き渡る美しい音でした。
普通の鐘より、少し低い音でしみじみと鳴り響きます。
「はあ、これが『三井寺』のシテが鳴らした鐘か」
心にとめて、6月の上演に生かしたいと思います。
木曜日は、午後公演で出発時間が遅かったので、ホテル近くの「東寺」に行ってきました。
ここは、特に能の舞台となった訳ではないのですが、せっかくの機会なので、早起きして行ってきました。
紅葉をバックに五重塔。
楽園の景色です。
金堂・講堂に安置されている仏像は圧巻です。
良い時を過ごしました。
4日間の京都滞在。仕事で行っておりますので、そんなに充分な時間があった訳ではありません。
ただ、ちょっと時間があると、どこかしら観光が出来る京都というところの凄さを実感しました。