大人の修学旅行②京都にて 謡曲史跡めぐり

2018年12月01日

つれーツレ

今日は、兄弟子の小島英明師が主催する公演・「碧風会」でした。

演目は「山姥」です。私はツレをさせて頂きました。

 

この「山姥」のツレ、能の色んな役の中でも大変なものです。

まず、「山姥」自体が難しい能で、その中で重要な役柄なので当然難しい。

そして何より、この役は上演時間1時間40分程の間、ずっと立て膝で座っていなければならないのです。

しかも、唐織という足元をあまり開くことが出来ない装束を着て座らなければなりません。

 

能のツレやワキが座っている立て膝のスタイル、これはとってもツライ座り方です。

一見、正座よりも楽に見えます。

でも、左ひざを立てて座っているので、全体重が右足にかかってきます。

さらに、左足も曲げたまま固定しているので、左足もだんだん辛くなってきます。

 

色んな能がありますが、「山姥」ツレは、最も長く座っている役の一つと言えます。

だいたいの能楽師は、「山姥」のツレというお役を頂くと、光栄に思うのと同時に覚悟します。

 

私は、このツレはよく当たります。

今回でなんと7回目です。

これは、能楽界を見渡してもかなり多い方であると思います。

 

だいたい、50歳も近くなってくると、この役は付かないものです。

若手がいない九皐会の事情ゆえ、私に白羽の矢が立ちました。

 

足腰は年々弱ってきますし、体重は増加の一途です。

今回も、辛い思いをして座りました。

 

ただ不思議なことに、若いころの時のような悲痛な痛みはありませんでした。

やはり、座り慣れるのでしょうか。




kuwata_takashi at 23:00│Comments(0)

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