武田神社 薪能「能まつり」近づいてきました

2015年05月20日

能まつり「碇潜」

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いよいよ、私の主催する自主公演「能まつり」が近づいてきました。
今年は、「碇潜」を演じます。


 

この能は、平家物語の名場面・壇ノ浦の合戦をテーマにしています。

前場では源義経の好敵手と言われた、平教経の暴れっぷりが、主に老人の仕方話で語られます。

名高い「義経八艘飛び」のエピソードや、安芸太郎次郎との戦いなどの名場面を、臨場感あふれる語りで表現しなければなりません。謡の表現力が試されます。

 

後場は、まず大屋形船という大きな作り物が登場し、中から安徳天皇・二位の尼・大納言局・平知盛が登場します。

そして、安徳天皇はじめ平家一門の入水から、平知盛の奮戦ぶり、そして碇を頭上に担いでの身投げなど、見どころ満載です。

お客様には、あたかも平家物語絵巻を見ているかの如く、華やかな気分にひたって頂きたく存じます。

 

この能は昨今、様々な演出上の見直しが行われ、分かりやすく見た目も鮮やかな内容となっています。

私もその流れにそって、少々新しい試みにも挑んでみようと思っています。

 

まず、舞台上に実際に碇の作り物を登場させます。

本来は扇で碇を表現するのですが、昨今では碇の作り物を本当に出す演出が試みられています。これは、能「碇潜」を元に翻案された文楽・歌舞伎の人気曲「義経千本桜」の「碇知盛」の段から着想を得たと思われます。

平知盛が体に太綱を巻きつけ、大きな碇をかつぎ上げ海にまっさかさまに飛び込んでゆく豪快な場面を、能に逆輸入したかたちとなります。

能らしく、裂ぱくの気合でこの名シーンを演じたいと思います。

 

そして、本来は登場しない安徳天皇を、実際に舞台上に出そうと思っています。

わずか3歳で即位し8歳で壇ノ浦に身を投げた悲劇の天皇を舞台上に登場させ、平家一門の哀れさをいっそう強調させる演出です。

ちょうど8歳となる次男・大志郎が、同い年の安徳天皇に挑みます。

本格的な子方は初めてとなる次男は、とても張り切っています。

 

他にも色々と演出を見直して、躍動的で面白い「碇潜」を作り上げたいと思います。

 

仕舞は、観世喜之師の「清経」と観世喜正師の「女郎花」。どちらも入水を扱った能です。

一人の人間が死に至るまでには様々な葛藤があります。そのドラマを並べてみると、色々な事を考えさせられます。

 

狂言は、TVや映画など多方面で活躍されている人気狂言師・野村萬斎師に出演して頂きます。

「棒縛」という歌舞伎にも取り入れられた人気狂言です。萬斎師の華麗で洒脱な芸を、お楽しみ下さい。

 

皆様のご来場をお待ち致しております。チケットご希望の方は、下記の私の公式HPからお申込み下さい。


http://www.geocities.jp/kuwata_company/

指定席は、残り少なくなっております。
ご希望の方はお早目にお申込み下さい。


kuwata_takashi at 10:25│Comments(0)TrackBack(0)

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