シンガポール第1便 6東京にて

2013年01月23日

シンガポール第1便 7

今回の授業では、日本語が分かる人が同行してくれています。

この演劇学校が持っている劇団の、スタッフ兼役者の人です。
専門の通訳ではないのですが、日本語のレベルもなかなか高く、とても頼りになります。

ただ、仕舞の稽古はいちいち訳していたら流れが悪くなるので、基本的には私の下手な英語で通しています。
一緒に動いていて、いちいち通訳に訳させてたら、その都度動きが止まってしまい、かえって上手く伝わらないからです。

一緒に動いていれば、言葉は目茶目茶でも結構通じるものです。


ところで、通訳の人はキャサリンという名前ですが、中国系シンガポール人です。
中国系シンガポール人は、だいたい英語名を持っています。
英語圏の人には中国名の発音は難しいので、自分で勝手に英語名を名乗るそうです。

「どうして、キャサリンと名付けたの?」

と聞いたら、いかにもイギリスっぽい名前だからだそうです。
「なんだか、お姫様みたいな名前でしょう」

と得意がっている彼女に、

「そういえば、イギリスのウイリアム王子の奥さんの名前って、キャサリンじゃなかったっけ」
そういうと、彼女はますます鼻高々でした。

キャサリンに、日本語の勉強を始めた訳を聞いてみました。
すると間髪いれず、彼女はこう言いました。

「それは、キムタクと結婚するためです」

「え? キムタクって、木村拓哉さんのこと・・・」

「そう、私の夢です」

「残念ながら、キムタクはとっくに結婚していて、確か子供もいるはずだよ」

「私、シズカは大嫌い。でも、あの二人は絶対上手くいかない。そのうちきっと別れるはず。私はまだあきらめていない!!!」

彼女は日本の芸能ニュースにも随分詳しいようです。
聞けば、SMAPのコンサートの見るために、毎年日本に来ているそうです。

「でも、今シンガポールでは韓国ドラマが人気なんでしょ。TVで毎日やってますよねえ」

「私も見ます。でも、韓国人は顔がわざとらしいからどうも苦手」

「じゃあ、何故あんなに毎日やっているのですかねえ」

「それは、最近の日本のドラマがつまらないからです。私は、インターネットでキムタクの『PRICELESS』を見ました。
キムタクは良かったけど、ドラマは面白くない。コミカルすぎる」

私が、ANAでシンガポールに来たというと、もう目がハート。

「『GOOD LUCK』では、キムタクはANAのパイロットだったですね。私はANA大好き」

『南極物語』の話をすると、「とても悲しい物語ですねえ」と今にも泣きそう。

本当に、愉快な人です。


kuwata_takashi at 23:00│Comments(0)TrackBack(0)

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