2012年08月12日
神輿連合渡御
これは、今年の深川八幡祭りを記念して、サッポロビールが出した特別ビールです。
深川かいわいでは、圧倒的な売れ行きです。
さて、今日は、深川八幡祭りのメインイベント。連合渡御の日です。
よく、深川の神輿渡御は距離が長い。なんと8キロも歩く。
と言われますが、それは不正確です。
まず朝、ウチの町内から富岡八幡宮へ神輿を担いで行きます。片道2キロちょっとの道のりです。
富岡八幡宮を出発して、深川を練り歩いて、富岡八幡宮へ帰ってくるまでのルートがよく言われる、8キロの道のりです。
神輿渡御は、富岡八幡宮について終わりではありません。また、担いで2キロちょいの道のりを町内に戻っていきます。
町内に戻ると、また町内渡御です。
狭い町内ですが、隈なく渡ると普通に3~4キロは担ぎます。
合わせると、一日で17キロくらい神輿を担いでいることになります。
連合渡御の朝は、早い。役員の集合時間は、4時45分でした。
しかし、4時45分に行くと、婦人会の方々が作って下さったおにぎりが600個並んでいます。
婦人会の方々は、何時に来ていたのでしょう?
5時過ぎると、一般の担ぎ手も集まり始めます。
八幡様に向かって、町内の御仮屋から神輿の宮出しをしたのは、5時45分でした。
ちなみに、上記の行程を終えて、御仮屋に宮入したのは、夕方の5時半。
丸々12時間かけて、17キロも神輿を担いでいる深川の人たちって・・・・・
本当にバカと言われてもしょうがないくらい、深川の人たちは祭りと神輿が大好きです。
子供たちが通っている保育園では、読み書きは教えないのに、神輿の担ぎ方はきっちり指導します。
その英才教育のおかげで、長男次男は初めての子供神輿にもすんなり入っていけました。
老若男女、祭りが生きがいなのです。
神輿渡御の最中、沿道で遺影を掲げている方を何人か見ました。
そこに収められている写真は、半纏姿の粋なおじいさんです。
きっと、お祭りが大好きだったおじいさんに、神輿を見せてあげようと遺影を掲げているのでしょう。
朝、神輿を出したばかりの薄暗い中で、近所の方が揚げている遺影を見て、いきなりホロリときました。
とにかく朝から、大盛り上がりです。
7時半に富岡八幡宮を出発するころには、天下の永代通りは、担ぎ手で埋め尽くされます。
その数は、2万人と言われます。
ちなみに沿道には50万人の人出です。
この規模に圧倒されます。
神輿連合渡御では、54基の神輿が練り渡ります。
どの神輿も、先頭に町会旗がはためき、花笠の役員たちや金棒を鳴らす娘さんたちが先導します。
そしてその後に、神輿と300人から500人位の担ぎ手が連なっています。
それらを会われると、一つの神輿は100メートルほどの行列となって渡っていきます。
それが54基です。先頭からしんがりは、5キロほどの列になります。
駒番1番の神輿が通り過ぎてから、最後の神輿が通るまで、2時間くらいかかります。
深川八幡祭りの規模の大きさが分かります。
さすが、400年の伝統を誇る深川八幡祭りです。江戸三大祭りに数えられるのも納得です。
前回は、駒番1番の興奮から、神輿にずっと肩入れてはしゃぎまわっていました。
詳細は、下記をご覧ください。
http://shitashimu.dreamlog.jp/archives/2008-08.html#20080817
今回は裏方として楽しみました。
たぶん、この神輿渡御を運営統制していく楽しみは、一般の担ぎ手として参加するよりずっと大きいものでした。
12時間かけて、17キロの神輿渡御。
本当に楽しかったです。
深川の祭は、徹底した統制・規律・結束によって成り立っています。
町会の揃いの半纏でビシッと揃えた担ぎ手たちが、一糸乱れぬ担ぎ方や「わっしょい」の掛け声で、美しくまとまっています。
神輿渡御の間は、お酒とタバコは厳禁です。
神輿はご神体なので、大切に扱います。
同じ衣装で、足並みを揃えて、「わっしょい」の掛け声で練り渡る。
威勢がよく、不様な姿を決して見せないから粋で格好良い。
本祭りで、貯めていた町会費を全部使い切ってしまうのも、江戸っ子らしくてさっぱりしています。
お祭りの魅力に取りつかれたら、もう抜け出せません。
kuwata_takashi at 23:30│Comments(0)│TrackBack(0)│