28年ぶり!!!蟻通

2012年04月13日

されど「羽衣」

今日は「のうのう能」 B師の「羽衣」でした。
私は、なんと地頭をさせていただきました。

地頭をさせて頂く機会など、ほとんどありません。
地頭は基本的には、一番キャリアのある人が勤めるものです。
九皐会に、後輩が一人しかいない私が地頭を勤めることなど本来あり得ないのです。

「のうのう能」では、若手の勉強のため、地頭を序列にこだわらずに任命することがよくあります。
今回も、私に勉強させるため地頭をさせて頂けることになりました。

曲は「羽衣」です。
去年、やはり「のうのう能」で地頭をさせて頂いた「舎利」と違って、お馴染の曲です。

今まで、何回謡ったか分からないくらいです。
たぶん、全ての曲の中で、一番謡った回数が多いのがこの「羽衣」ではないかと思います。

詞章はさすがに完璧に覚えています。
シテの型はもちろん、ワキの謡や型、囃子の手組みや間合いも全て知っています。

直前まで、余裕シャクシャクでした。
「まあ、羽衣だしな。間違えることなんてないだろう」

ところが、昨日の申合の前日から、急に緊張感が押し寄せてきました。
やはり地頭のプレッシャーは凄いものがあります。

久しく、開いたことなど無かった「羽衣」の謡本を取り出して、ずっとにらめっこです。

謡ってみると、何でもないところで間違えたりします。
結構焦りました。
「羽衣」謡って間違えたら、何言われるか分かったもんじゃありません。

かなり緊張して、地頭を勤めました。
たかが「羽衣」と言えど、地頭は格別です。

それに「羽衣」って、お馴染の曲だけど、実は構成は難しい曲であることが分かりました。
たぶん、地頭やらなかったら気が付かないのでしょう。

そういったことも含めて、良い勉強になりました。


kuwata_takashi at 23:00│Comments(0)TrackBack(0)

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