地頭やりましたもう一つの茉莉会ドラマ

2011年11月23日

茉莉会 大会

今日は、私の社中の会「茉莉会」の記念大会。矢来能楽堂で華々しく開催しました。


2年前の「5周年記念大会」以来、2年ぶりの大会です。

今回は、前回にも増して盛り沢山の番組となりました。


舞囃子「吉野天人」「杜若」「紅葉狩」「巻絹」「松風」「猩々」

素謡(習物)「松風」「隅田川」「藤戸」

素謡(平物)「経正」「高砂」「羽衣」「融」「竹生島」

その他、仕舞・独吟・連吟


10時から始まって、終わったのが午後645分。長丁場でした。

たくさんのお客様のご来場を賜り、大盛況のうちに大会を終えることが出来ました。


私は会主として、舞台に出ずっぱり。

やはり、お弟子様の出来が気になります。


お弟子様の大半は、初心の方々です。舞囃子や習物も初めての方ばかり。

当然、舞囃子や習物を教える私も、初めての事だらけです。


長い人は1年がかりで稽古を行って、この日を迎えました。

本当に大変だったのは、今日に至るまでです。


沼津教室でお稽古していらっしゃる「隅田川」のシテをなさった方は、10月に圧迫骨折なさいました。

以来3カ月も入院なさっています。

でも、今日の茉莉会大会には是非出たいという思いで、懸命にリハビリなさいました。

お稽古は、病院から通ってきました。

当日は、病院から外出許可を得ての参加です。三島からお嬢様が車で送り迎えをして下さいました。

東京の道を良く知らないお嬢様は、わざわざ矢来能楽堂まで下見をなさったそうです。


「藤戸」のシテをなさった方は、2日前に救急車で病院に運ばれました。

本人曰く、口以外身体の全てが悪いとおっしゃっています。

ここ4年位、そう言いながらも何とかお稽古は続けていらっしゃいます。

でも、今回はさすがに心配しました。

当日は、やはりお嬢様が付き添って、元気にいらっしゃいました。


独吟「東北」をなさった方は、8月に転んで頭をうって一時期危ない状態でした。

それ以来お稽古もお休みでしたので、今回の大会は残念ながら不参加だろうと思っていました。

そのつもりで番組を構成して、デザイナーさんに提出しました。

9月後半に、お稽古に再びいらっしゃったその方は、自分の名前がない仮番組をみて大変寂しがりました。

そして、出演したいとおっしゃいました。

最終校正の前だったので、デザイナーさんにお願いして、急遽番組を追加しました。

当日は、元気よく活き活きと謡っていらっしゃいました。


こんな具合に、色々なドラマがありました。参加者の数だけドラマがあると言えます。


特に紹介した3名は、いずれも大病をしながら舞台に出るために一生懸命リハビリや治療に励んだ方々です。

間違いなく、舞台が励みと生きがいになっています。


そういった気持に答え、真剣にお稽古したいと思います。

何だか、私が元気づけられ、励まされました。


なにはともあれ、出演者の皆様、お疲れ様でした。
無事に終了して、一番ホッとしているのは、間違いなく私です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



kuwata_takashi at 21:56│Comments(0)TrackBack(0)

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