仙台 能-BOX高知から

2011年10月16日

紅葉狩

今日は、国立能楽堂にて県民能別会「紅葉狩」

この能は、大変な人気曲です。
先月も「としま能」で出たばかりです。

紅葉狩りという秋の季節感を漂わせるスペクタクル満載の内容は、人気が出て当然の面白さです。

今日も満員御礼でした。

この「紅葉狩」は、能にしては破格の構成です。

まあ面白く出来ています。

そんなこんなで、やはり文楽にも歌舞伎にも取り入れられています。


先月国立小劇場の文楽公演で、「紅葉狩」が出ました。

以前、歌舞伎版は見ましたので、今度は是非にと文楽版を見に行きました。

実は、歌舞伎版はあまり感心しませんでした。

能役者である私としては、どうしても能と比較してしまいます。
そして、能をこよなく愛する私のひいき目には、どうしたって能の方に軍配を上げてしまいます。

では、文楽版はどうでしょう。

これは、そもそも能と比較する方が間違っています。

人形劇である文楽は、その特徴を活かして、人形ならではの動きで紅葉狩の鬼を表現します。

その動きの面白いことといったら、とても言葉に表せません。

生身の役者が到底表現出来ない、コミカルでかつダイナミックな動きで舞台を動きます。

能と歌舞伎と文楽。
それぞれに面白いし、それぞれに得意分野があります。

それを見比べることは、現代日本人にとって最高の贅沢じゃないかなぁと、思います。



kuwata_takashi at 22:19│Comments(0)TrackBack(0)

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