深川能楽サロン 終了「海士」申合

2011年05月15日

甘くない「海士」

金曜日は、江東区文化センターの第一回目の講座。土曜日は、臨床美術士養成「身体表現研究」の第二回目の講座。

またまた白熱の講座となりました。

講座でお話していても、つい「海士」の話ばかりです。
いよいよ本番まで1週間を切りました。

毎日、懸命に稽古に取り組んでいますが、「海士」は難しい曲です。

前場のストーリー展開が入り組んでいるので、上手く整理できません。

眼目の「玉ノ段」とか「イロエ掛り早舞」なんてのは、むしろやりやすいですね。
こういう舞物は、シッカリ稽古するので体に馴染みます。

「海士」って、「玉ノ段」や「イロエ掛り早舞」が難しいんだと思っていました。
最初は、確かに苦労しましたが、稽古も深まってくると、他の難しいところが見えてきました。

この曲は、謡の段落やまとまりがとにかく多い能です。
全て同じペースやテンポで謡うとダレるので、速度や強弱を変えて謡っていきます。
それを、上手に組み立てていくことが、とにかく厄介です。

特に、「玉ノ段」の後の長いクドキの謡。
ここの謡は、この曲最大の難所のように思います。

「玉ノ段」という激しい舞を舞って、ハアハア言っているところでこの謡です。
体力的にもここが一番シンドイです。

謡の技術の奥深さを思い知らされています。
また逆に、謡の魅力の底知れなさに、ワクワクしています。


kuwata_takashi at 23:54│Comments(0)TrackBack(0)

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