深川の職人 続き充実の木曜日

2010年01月31日

「碇潜」楽屋にて

本日は、のうのう能にて、宝生流の「船弁慶」と、喜正先生の「碇潜」

宝生流の「船弁慶」はいろいろ発見があって面白かったです。

私は「碇潜」の地謡を勤めました。
出の遠い曲でしたので、しっかりと覚え、なかなか楽しく謡えました。


この催しは、イラスト入りのとても詳しい当日番組が売りです。今日も素晴らしいものが配られました。

今日の番組には平家の系図が載っていました。
それをしげしげ眺めながら、誰かが一言

「今日のツレの大納言局って、誰?」

「平重衡の奥さんのようですよ」

「建礼門院と重衡は兄妹だから、建礼門院と大納言局は義理の姉妹ですね」
「ということは、二位尼にとっては息子・重衡の奥さんだから、大納言局は義理の娘ということになりますね」

その時、今日の「碇潜」で二位尼を勤めるE氏と大納言局を勤めるS氏が一瞬目を合わせます。

そして、俺たち母娘かよって顔をしています。

系図を見ると、平知盛も平清盛の息子ですので、平重衡と兄妹です。
つまり、E氏にとって、シテの喜正師は息子だし、S氏にとっては義兄です。

なんか、楽屋がほんわかとしてきました。
平家の一門なのでみな親戚であるのは分かり切っているのですが、実際に娘だの兄だのとつながっていると、妙な親近感が出てくるようです。


そこに、子方の安徳天皇を勤めるK君(小学校2年生)がやってきました。
E氏はにこやかに言います。

「おじちゃんは、K君のおばあちゃんなんだよ」

K君は、とても嫌そうな顔をして通り過ぎていきました。


kuwata_takashi at 23:02│Comments(2)TrackBack(0)

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by E氏   2010年02月02日 04:48
おいおい。嬉しそうな顔してたよ(笑)
2. Posted by クワタ   2010年02月06日 22:43
えええ@@@

二位尼さまからコメント?

E氏とK君は、舞台では息の合った名コンビでした。
一緒に西方浄土を向いたり、合掌したり。
K君を抱えて、海に飛び込むシーンなど臨場感ありました。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
深川の職人 続き充実の木曜日