東京新聞 夕刊「葛城」御礼

2009年11月06日

「葛城」申合

明後日の九皐会で、能「葛城」をさせていただきます。

今日は、その申合でした。
連日のハードスケジュールのなか、合間をみては稽古に励み、何とか申合を終えました。

いろいろ課題も見つかったので、二日間で修正したいと思います。

今回の「葛城」、実は鬘物に初挑戦です。

能の演目は五つのジャンルに分かれます。その中で女性をシテとする能を蔓物と言います。能の中でも最も本格的な構成の内容となっています。
今まで、学生の鑑賞会で「羽衣」を舞ったことはありますし、稽古能では「半蔀」や「杜若」も勤めています。
ただ、有料の能会で蔓物に挑戦するのは今回が初めてです。

能楽師の修業過程としては、だいたい若いうちは飛んだり跳ねたりと動きの激しい曲を勤めます。
体が動くうちに、神能とか修羅能や切能を稽古します。

そして、徐々に内面の演技が必要となる蔓物に取り組んでいきます。
その境となるのが、概ね「道成寺」となります。

春に「道成寺」を終えて、私もこれからはじっくりとした能にも取り組んでいきたいと思います。

まずは、「葛城」です。

全力で頑張ります。


at 23:38│
東京新聞 夕刊「葛城」御礼