長い一日 8月17日佐渡三夜連続薪能

2008年08月19日

祭りの後

熱狂の深川八幡祭から一夜明けて、昨日は全身筋肉痛。
肩は腫れあがり、股はパンパン。

朝、町の青年会の方たちが祭りののぼりやら旗やら片付けていました。
皆、足を引きずっております。
昨日は深川中の人が筋肉痛でしょう。


そんな中、狩野川薪能の申合があり、引き続いてお弟子さんのお稽古。

嗚呼! 階段の上り下りが辛い。

今日から、4日間、三夜連続薪能のため、佐渡に行きます。
この体で、乗り切れるでしょうか?


ところで、深川の祭りは服装にとても厳しいことで知られています。

町内の半纏に、サラシ、股引、地下足袋が正装です。
頭には、町内会から支給される町内手ぬぐいにてねじりハチマキです。

サラシ、股引、地下足袋は白色以外は認められません。

神輿担ぎは、神事なので、キチンとした身なりで行うという伝統なのです。

服装が異なる者は、担ぐことが出来ません。
町内会で支給される手ぬぐいなど、町内の人しか持っていないので、基本的には地元の人しか参加出来ないことになっています。

朝、服装チェックが行われていました。
まるで、中学校の制服検査のようでした。


掛け声は、「ワッショイ」です。
これが正当と譲りません。
「ソイヤ」なんて掛け声を掛けたら、一瞬で神輿から外されます。
服装の乱れも、即排除。
睦会(神輿担ぎのリーダー)が見張っております。


さて、神輿担ぎ必要なそれらの服装(装束などと呼んでいます)は、どこで買うのでしょう。

全く心配有りません。
半纏や浴衣は、回覧板で注文表が回ってきます。
その他の用品は普通の呉服屋に並んでいます。

お祭りの前、深川の呉服屋はいかつい兄ちゃん達で一杯です。


私も、近所の呉服屋にお祭り用品を買いに行きました。

股引を買った時のことです。

「サイズは何にしますか?」

「さあ、どれくらいが良いですかね」

「お客さんだと、『特大』くらいですかね、はいてみますか?」

「はい、お願いします」
店の奥で試着していると、サイズ表が貼ってあります。
小さなサイズから順に

「小・中・大・特大・肥満・超肥満」

。。。。何だ、この身もフタもない、ネーミングは……
素晴らしいセンスだ。

このサイズの名前だと、どうあっても「特大」を買うしかありません。

店の人に、
「すみません、『特大』だと小さいので『肥満』下さい!」
とは、絶対言えません。

私が「特大」を買っていると、とても恰幅のよい三人組が入ってきました。
おのおの試着しています。

「やっぱりオレは『肥満』だなあ」
「あー! 何てこった。オレ、『肥満』でも小さいわ。『超肥満』下さい!」
「『超・超肥満』は無いの?」

店の人
「お相撲さん用の、特注品もありますから安心して下さい」

普通に、高級呉服を売っている、老舗呉服屋さんでのひとときです。


at 09:23│

この記事へのコメント

1. Posted by ご近所   2008年08月19日 19:12
その呉服屋さんは私が行った時、エアー地下足袋屋と化していました(笑)。
装束…色物は一切排除でした。この規律が長続きの秘訣なのかもしれませんね。
別の所の祭ですが担ぎ手の足りないと色々な所から来て掛け声が変わってしまったという話を聞きました。
来年は二宮ですか?頑張ってください。
2. Posted by クワタ   2008年08月20日 21:23
ご近所さんへ
私も、エアー地下足袋かいました。
これは、何年か前に大ヒットした、スポーツスニーカー「エアージョーダン」の地下足袋版。
なんと、地下足袋のかかとに、エアージョーダンのように空気クッションが仕込まれています。
履き心地は最高です。
長時間歩いても疲れません。
3. Posted by 小宮です   2008年08月23日 10:29
桑田先生、K会の小宮です。
深川神輿を担がれたとのこと、ご苦労様でした。私も数年前まで浅草の三社祭りで神輿を担いでいました。先生の文を読んでいると、深川は品の良い神輿担ぎなのだなあと思いました。
激疲れの神輿担ぎ。しかし終わった筋肉痛もなんのその。心地良い疲れと感動を味わうことができます。担いだ人にしかわからないものがありますよね。
4. Posted by クワタ   2008年08月28日 22:22
小宮です さま
そうですね、浅草に比べたら深川は品は良いですね。
神輿担ぎは神事という考えですから、服装には厳しいし、酒やくわえタバコなども厳禁。
怖い睦会の人たちが仕切っているので、喧嘩やもめごともおこらないようです。
筋肉痛は、さすがに治りました。
長い一日 8月17日佐渡三夜連続薪能