完売御礼もうすぐ「忠度」です 

2008年07月13日

ところ変われば

新居のトイレには、ウォシュレットが付いています。
私は、今までウォシュレットには否定的でして、一度も使ったことはありませんでしたが、使ってみると結構快適!
今ではすっかり愛用しています。

さて、先日モナコ公演に出かけたときは、それはそれは素晴らしいホテルに泊まらさせていただきました。
世界中のセレブが集まる超高級ホテルです。
そのホテルの素晴らしさを、参加能楽師で称えあっていると、ある能楽師がひと言

「でもよ、こんなに良いホテルなのに、ウォシュレットが付いてないなんて・・・」

賛同する人は多くいました。
確かに日本だと、普通のビジネスホテルにも付いている設備です。なんでこんな高級ホテルに無いの?と思っても無理はありません。

しかし、それもそのはずです。世界中でウォシュレットは日本にしかないのです。


意外に感じますが、確かです。
5年前、アメリカで現地の日本人のお宅に呼ばれた時、アメリカ人たちが、その家にあるウォシュレットを見て大興奮していました。
その時初めて、ウォシュレットは日本にしか無いということを知りました。

テクノロジー大国のアメリカ人も見たことがないシロモノだったようです。

今、秋葉原では携帯用ウォシュレットを買って帰る外国人が多いらしいので、何年か後にはもっと普及するかもしれません。


4年前、ベルギーのアントワープ公演でのことです。
公演の後、街角のバーで良い気持ちで飲んでいた私たちは、そのうち隣のテーブルのベルギー人のグループと意気投合しました。

「へー! 日本から来てんだ。日本って凄いハイテクな国なんだろう」

私は調子にのっています
「そうだよ。なんだって機械がやっちゃうんだから。
まず、このビール。日本のバーには自動ビール飲み機があるんだよ。テーブルに座ると、マジックアームが伸びてきて、自動的にビールを飲ませてくれるんだ」

ベルギー人たちは大ウケ
「じゃあ、この肉はどうやって食べるんだ?」

「もちろん、マジックアームが食べさせてくれる」

その後調子にのった我々は、朝起きたら自動でパジャマを着替えさせてくれるベットだの、自動で顔を洗って歯を磨く洗面所など、さまざまな冗談を言って笑い合っていました。

その中でベルギー人の一人が言いました
「じゃあ、自動的にお尻を拭いてくれるトイレも日本にはあるのかい?」
ベルギー人たちは大盛り上がり。

私は言いました
「それは、本当にある」

「ハハハ・・・ じゃあ、マジックアームが伸びてきてお尻を拭くのかい?」

「いや、そうじゃない。水ボタンを押すと水が出てきてお尻を洗って、次に風ボタンを押して乾かすんだ」

ベルギー人はまだ笑っています。
結局、私の英語力の不足もあって、ついにベルギー人たちはウォシュレットのことを信じてくれませんでした。

確かに、あの話の流れでは、ジョークと思われても無理はないですね。。。

ところ変わればなんとやらです。
「フランダースの犬」で有名な、アントワープでの楽しいひと時でした。

あ、そういえば日本ではあれだけ有名な「フランダースの犬」のこと、アントワープの人は誰も知りません。
日本人がアニメで勝手に知っているだけのようです。
アントワープの人は、「ネロ」とか「パトラッシュ」とか言ってもちんぷんかんぷん。
面白いものです。


at 23:36│

この記事へのコメント

1. Posted by Elisa   2008年07月14日 21:31
マジックアームの話からチャップリンの映画「黄金狂時代」を連想しました。
「フランダースの犬」は、話によるとヨーロッパでは「負け犬」話の代名詞として、とても評価が低いそうですよ!
ウォシュレットは、このまえCool JapanというTV番組を見ていて、外国人からの評価がものすごく高かったです。
わたしは海外経験は浅いほうですが、外国人の話を聞いていて、日本ってとても住みやすい国なんだなあって最近感じました。
2. Posted by クワタ   2008年07月15日 15:56
Elisaさま
私も、日本って住みやすい国だなあと、しみじみと感じます。
「フランダースの犬」のラストシーンの教会にも行ってきました。最後に出てくるルーベンスの絵の前には、とにかく日本人がいっぱい。
他にも素晴らしい絵や彫刻や飾りがたくさんあるのに、その絵の回りだけ日本人(私もその一人)だらけ。
他の国の人たちは不思議に思うのでしょう。
完売御礼もうすぐ「忠度」です