悲鳴を上げる腰深川能舞台 建築記(8) 能舞台

2008年04月18日

深川能舞台 建築記(7) 地鎮祭と順調な工事

続きはいつだ、と方々からお叱りを受けております。やっと続きをアップします。
ここのところ、忙しくて、全然書けませんでした。



家を建てる前、お決まりの儀式があります。
そう、地鎮祭です。
最近は、やらない人も多いそうですが、なんともったいない。
確かに地鎮祭などやらなくても家は建ちますが、せっかくなら経験したいと希望しました。恐らく一生に一度のことですから。

頼む先は、やはり富岡八幡宮です。
そもそも、深川に住みたいと思ったのも、富岡八幡宮でのお宮参りがきっかけでしたから、考えるまでもなくという感じです。

8月半ばの、とても暑い日に地鎮祭は行われました。
日取りを決めた頃は、まだ8月下旬に着工する予定でした。
最初から11月まで着工が伸びると分かっていれば、もっと涼しくなってから行ったでしょう。
ともかく、立っているだけで、滝のような汗がボタボタ落ちてくるような炎天下で、地鎮祭は取りしきられました。

家を建てるほとんどの人は、初めての地鎮祭です。
神主さんも慣れたものでして、分からない私達に手順をこと細やかに教えて下さいました。
私は言われた通り、四方にお酒をまいたり、「えいっ」て言いながら鍬をあてたりと、粛々とこなしていきました。

概ね普通の手順で行われましたが、一つだけ違うところがありました。
祝言謡の奉納です。
これはあらかじめ、神主さんに私の方からリクエストいたしました。
神主さんの祝詞の後、半年後には暮らすことになる土地の上で高らかに謡いました。

「庭の砂は金銀の。玉を連ねて敷妙の。」

月宮殿のような豪邸は望めませんが、こういう時はやはり「鶴亀」ですね。


さて、地鎮祭から待たされること2ヵ月半。11月に入ってやっと着工です。
ただ、折しも秋の能繁期の真っ只中。
ほとんど、現場には行けませんでした。
たまに顔を出すと、みるみる出来ていきます。

ドンドン出来ていく我が家を見ながら、しみじみと感傷に・・・ふけ入ったりしませんでした。

工事中の家って、全く現実感がないんですね。
見に行っても自分んちなんて感覚は全くしません。
目の前に見えるのは、ただの工事現場。

まあ、そんなものなのでしょう。

ここに至るまでに、いろんなことがありました。
その分、工事はとても順調に進みました。

建築士さん曰く、とても腕の良い大工さんだそうです。さすが、職人の街・深川の大工さんです。
たまに遊びに行くと、いろいろ教えて下さいます。
大工さんの中に、佐渡出身の方がいまして、なんと佐渡で能舞台を作った経験があるそうです。
これは本当にラッキーでした。

中間検査・完了検査と順調に進み、先日3月20日に竣工となりました。

工事中は、本当にスムーズに事が運びましたので、とりわけ書く事件がありません。
盛り上がらないまま、この「深川能舞台 建築記」が終わるのも面白くありません。
次回は、いよいよ能舞台について書いてみようと思っています。
(って、いつになるんだよ・・・)


at 23:04│
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