白石 碧水園天使再臨

2007年06月18日

序之舞

今日は若竹会。能の「半蔀」をさせていただきました。

若竹会とは、非公開の稽古会。九皐会の若手が勉強のため、お囃子方を招いて稽古用の装束を着けて順に能を舞います。
今月は私の番。私は少し背伸びして、大小序之舞の曲「半蔀」をいたしました。

序之舞の能を舞うのは、今回が初めて。かねてから先輩から、「序之舞は楽しいぞー」と聞いていました。

序之舞とは、15分位かかる舞で、能の中でもかなりスピードのゆっくりした舞です。
見ていると、退屈することもしばしばあるのですが・・・


やってみると、これが不思議。実に楽しいのです。

先輩からも、「楽しそうに舞っていたな」
と言われました。

だいたい、稽古能なんてのは、怒られるためにやるようなものでして、楽しいことなんか一つもない。
今日も、やはり様々な注意を受け、私にとってよい勉強の場となりました。

この若竹会で、舞っていて楽しいと感じたのは今日が初めてです。

そもそも、玄人とはお客様を楽しませるために舞うのであって、いちいち自分が楽しんでいてはいけないと言われます。

それはそう思います。
ただ、「舞っていて楽しい」という気持ちを持って舞うことも大事ではないかと思います。

つまんなそうに舞っている人の舞台なんか、見たくないですよねえ。


しかし、あんなにテンポのゆっくりした序之舞を舞うことが、なんでこんなに楽しいんでしょうね。


at 22:17│
白石 碧水園天使再臨