年男新年うたい・しまい会

2007年01月16日

新春恒例

日曜日は、九皐会の初会。
恒例の、観世喜之師の「翁」がありました。

「翁」は、太夫芸と謂われます。当主かそれに準ずる実力者が勤めないと様になりません。

流石に、師匠は堂々としたものです。その存在感は圧倒的です。

「翁」
よく上演されます。所作を付けない素謡「神歌」は、それこそしょっちゅう謡ってます。
そういう意味では身近な能です。

でもある意味、とても縁遠い能でもあります。

太夫芸である「翁」を、私は今後やる機会があるでしょうか。
今は全く想像出来ません。

舞台上で神に成り代わる翁(実際、翁の能面は演能中に舞台上で付けられます)
いずれは私も、「翁」が様になるようになりたい。そういう存在感を身に付けた能役者になりたい。

そう思います。


ところで、昨日は新春恒例の宮中歌会始め。
「月」をテーマに、全国から応募のあった作品が皇居で発表され、天皇陛下をはじめとする皇族方の和歌も発表される恒例の行事です。

会場には、各界からの著名人が80人位招かれたそうですが、何とその一人が我らが師匠の観世喜之師。

昨日、矢来能楽堂に稽古に行きますと、ちょうどハイヤーで師匠が帰宅するところでした。
師匠曰わく
「翁も大変だけど、宮中歌会始めも大変だね」


私にとっては、「翁」も縁遠いけど、「宮中歌会始め」は、絶対に行くことのない別世界。


at 13:43│
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