ラジオ出演采女の女

2006年02月10日

芸者

日本の芸者をテーマにしたハリウッド映画「SAYURI」を見てきました。

来週からまたシンガポールに行くので、その前にどうしても見なければならなかった。
というのも、能を稽古しているシンガポールの学生の間で、ただいま大の日本ブーム。日本について色々聞かれます。
今、学校では能の授業に合わせて様々な日本文化についての講義もやっているのです。

2年前にシンガポールに行った時は、ちょうどトムクルーズ主演の「ラストサムライ」をやっていて、学生達の間でチャンバラ ブーム。
「屋島」みたいに、太刀を使う仕舞なんてやる時は、
「もっと、トムクルーズみたいにカッコ良くやれ」
「おお、いいぞ。渡辺謙も、真っ青だ」

なんて、よく言ったものです。


2年前がサムライなら、今回は芸者。
「チャン ツィイーみたいに美しく、舞いなさい」
なんて注意したら、きっとウケるぞぉ! と、勇んで「SAYURI」を見に行った訳です。


感想は……
「これ、学生達になんて説明しよう……」

某週刊誌で、渡辺淳一氏が「国辱的映画」と言い、別の週刊誌で林真理子氏が「SAYURIに日本人は怒りの声を挙げよう」と言っていた理由がよくわかります。


芸者の髪型も着物も時代考証も全て変。

中でも一番変だったのは、芸者の踊り。
どうもアメリカ人は、日本舞踊(または歌舞伎)と中国の京劇の区別がついてないようだ。

また、チャン ツィイーが踊って絶賛されていた踊りは凄かった。たぶん「鷺娘」を意識したであろう衣装を着て、舞台の上を走り回っているだけ。決してスリ足なんてしない。そして、クルクル回るチャン ツィイーの上から、何故か桜吹雪。

そんな踊りを見て、渡辺謙や役所公司は、「ブラボー」「ワンダフル」
彼らは日本舞踊や京舞を見たことないのかしら。

シンガポールの学生には、
「日本の芸者はあんなに踊りがヘタじゃない」
と言っておきます。


at 20:05│

この記事へのコメント

1. Posted by peacemam   2006年02月12日 22:28
なんだか違う意味で「観てみたい」と思わせてくださいますね(苦笑)。そんなに「変」なんですか?
2. Posted by クワタ   2006年02月15日 14:48
peacemamさま
かなり変です。話のタネに、一度見るのも良いかもしれません。
ただ、あまり話題になっていないので、そろそろ終わるはずです。
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