2023年10月
2023年10月22日
「茉莉会」静岡教室発表会

私の社中のおさらい会がありました。
今回は、沼津と富士の三教室の合同発表会でした。
コロナ前は2年に一度開催していましたが、今回は2018年以来5年ぶりの開催になりました。

会場は、富士ロゼシアターの和室です。
とても雰囲気の良い部屋です。窓からは富士山がキレイに見えます。(今日は、雲が多くて富士山はあいにく隠れていました)
この和室の庭には、こんなものもあります。

京都の龍安寺のつくばい「吾れ、唯足るを知る」の複製ですね。
なかなか面白いものです。
久しぶりのおさらい会ですが、皆さま生き生きと謡って舞っていました。
会員一同、精一杯の舞台でした。
来月11月19日には、東京の教室の合同発表会があります。
さあ、芸術の秋の復活です。
2023年10月21日
復曲能「成田山」

九皐会の先輩・鈴木啓吾さんが復曲なさった能「成田山」が上演されました。
鈴木啓吾さんのご実家の近くのお寺・大巌寺の開山450年を記念する法要の記念行事として、このお寺の開祖・道誉上人をシテとする能が奉納されました。
この大巌寺というお寺は、たいへんに歴史のあるお寺で、徳川家康との関係も深いそうです。
淑徳大学やその付属校の経営も行っている大きなお寺です。

この能を復曲にあたり、出演者は何度も集まって打ち合わせとお稽古を重ねました。
復曲は、とにかく覚えるのが大変です。
一回しか上演されないのに、地謡を全部覚えなければなりません。この苦労は並大抵のものではありません。

会場は、上に写真を載せましたが、ご本堂の前のスペースです。
少々狭くて、演者は大変だったようですが、荘厳な雰囲気での演能となりました。
2023年10月07日
沖縄公演 「首里」
三連休の初日、沖縄公演に行ってきました。
東京はだいぶん涼しくなってきましたが、沖縄は30度を超えて未だ夏です。
今回は首里城再建を応援するため、能と組踊のコラボレーションの公演です。
能「羽衣」と組踊「稲まづん」の公演をそれぞれおこなって、最後は能と組踊の役者が出演する創作舞踊劇「首里」の公演です。
会場は、「国立劇場おきなわ」
主に琉球舞踊を上演するために建てられた国立劇場です。
今回は能舞台風の舞台設えです。
日本には、現在演劇を行う国立の劇場は、歌舞伎と文楽を主に上演する「国立劇場」、能楽をおもに上演する「国立能楽堂」、オペラを主に上演する「新国立劇場」、文楽を主に上演する「国立文楽劇場」、そして「国立劇場おきなわ」があります。(他に落語や演芸がメインの国立演芸場)
私は、これで「国立文楽劇場」以外の劇場の舞台で公演する機会を得ました。
「国立文楽劇場」は、、、、文楽と能のコラボレーションでもない限り機会はなさそうです。
眼目の創作舞踊劇「首里」は、意欲的な作品です。
シテは、組踊の創始者である玉城朝薫。
その創始者が昔のことを懐かしみながら、劇中劇の形で組踊が挿入されます。
玉城朝薫は、組踊を作り上げるにあたって、能をかなり参考にしたということですので、組踊は能に近い舞踊です。
能と組踊の相性は抜群です。
なかなか、楽しい演目でした。
それにしても、今回の沖縄公演はハードでした。
金曜日に九皐会の申合と稽古能を終えて、16時半の飛行機に乗り、那覇空港に着いたのは19時半ころ。
すぐ国立劇場へ向かい、20時から21時半までリハーサル。
翌朝は10時からリハーサルで、昼間に公演。
公演後はすぐ那覇空港に向かって、19時の飛行機で東京に帰りました。
沖縄滞在時間は24時間もありませんでした。
翌日は九皐会で「春日龍神」の地頭という大役をつとめます。
そんな中、慌ただしい旅公演でした。
三連休だったので、沖縄は観光客であふれていました。30度を超えているので、まだまだ泳げます。
観光客は、トロピカルなムードで楽しそうです。
そんな南国気分を味わうことなく、ずっと劇場内で過ごしました。
まあ、私たちは沖縄に行こうが札幌に行こうが、だいたいこんな感じです。
交通機関が便利になりすぎるのも考えものです。