2020年03月
2020年03月04日
インドから
新型コロナウイルスの影響感染拡大防止から、様々な催しが中止になっている中、お芝居を見に行きました。
先日の2月28日の夜、ひょっとして中止かもしれないなあと、恐る恐る劇場に趣くと、有難いことに開催されていました。
芝浦のリーブラホールというところで開催されていたのは、「インディアン・ロープ・トリック」というお芝居です。インドの劇団の公演です。
やはり、インドからはるばるやってきた公演を、簡単には中止に出来なかったようです。
演出は、シャンカル・ヴェンカテーシュワランという、インドの有名な演出家です。
私が第一期生からずっと能を教えている、シンガポールの演劇学校「Intercultural Theatre Institute」の卒業生です。
公演の詳細と、シャンカルのプロフィールは、下記のHPをご覧ください。
https://theatercommons.tokyo/program/sankar_venkateswaran/
シャンカルは、シンガポールの演劇学校の3期生でした。
彼に能を教えたのは2004年のことです。彼は、インドの古典演劇クーリヤッタムで使われる楽器・ミラーヴの演奏者でした。
クーリヤッタムは、能と共に2001年に第一回ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている、インドでも格式の高い演劇です。その歴史は2000年に及ぶそうです。私は一度見たことありますが、能とよく似た演劇です。
歌と踊りによって構成され、楽器の伴奏が入ります。
その楽器の一つ、ミラーヴを伝える演奏者は、インドでも10人いないくらい貴重な存在だそうです。
その貴重な演奏者の一人であるシャンカルは、そのままクーリヤッタムをやっていれば一生安泰であったと思われます。しかし、彼は他の演劇に挑戦したくて、シンガポールの演劇学校に入学したそうです。
シャンカルは、とにかく熱心で、みるみる上達していきました。幼少の頃からインドの古典演劇を稽古していたので、素養もあったのでしょう。
また、能と日本文化にたいそう惚れ込んでいました。
能の稽古が終わった後には、「日本に行って能の稽古をしたい」と相談に来たほどです。
彼とは、去年の日本公演でも会いました。その時の様子は、下記の日記に書きました。
http://shitashimu.dreamlog.jp/archives/2019-01-23.html
去年に引き続き、今年も日本公演があると連絡がきました。
かつての教え子が、世界的に活躍している様子は、本当に嬉しく思います。
さて、その演劇ですが、とっても楽しめました。
英語での公演でしたが、字幕があったので内容はよくわかりました。
前衛的な劇で、イロイロ考えさせられました。
たまにはこういうお芝居も良いなあと、大満足でした。
終演後、客席でアンケートを記入していると、シャンカルが訪ねてきました。
拙い英語で感想を述べ、お互いの容姿をみて、「おっさんになったねえ」と言い合いました。
客席で写真をパチリ
思えば、シンガポールで能を教えていた頃は、私は32歳。彼は20代前半でした。
彼とは様々な思い出があります。こうして、日本で再会できることは嬉しくてたまりません。
今回、彼はよく2月29日は、若竹能を観に来る予定でした。若竹能が延期になったことをたいそう残念がっていました。
これも、新型コロナウイルスが生んだ、小さな悲劇です。
本当に早く終息して欲しいと願います。
先日の2月28日の夜、ひょっとして中止かもしれないなあと、恐る恐る劇場に趣くと、有難いことに開催されていました。
芝浦のリーブラホールというところで開催されていたのは、「インディアン・ロープ・トリック」というお芝居です。インドの劇団の公演です。
やはり、インドからはるばるやってきた公演を、簡単には中止に出来なかったようです。
演出は、シャンカル・ヴェンカテーシュワランという、インドの有名な演出家です。
私が第一期生からずっと能を教えている、シンガポールの演劇学校「Intercultural Theatre Institute」の卒業生です。
公演の詳細と、シャンカルのプロフィールは、下記のHPをご覧ください。
https://theatercommons.tokyo/program/sankar_venkateswaran/
シャンカルは、シンガポールの演劇学校の3期生でした。
彼に能を教えたのは2004年のことです。彼は、インドの古典演劇クーリヤッタムで使われる楽器・ミラーヴの演奏者でした。
クーリヤッタムは、能と共に2001年に第一回ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている、インドでも格式の高い演劇です。その歴史は2000年に及ぶそうです。私は一度見たことありますが、能とよく似た演劇です。
歌と踊りによって構成され、楽器の伴奏が入ります。
その楽器の一つ、ミラーヴを伝える演奏者は、インドでも10人いないくらい貴重な存在だそうです。
その貴重な演奏者の一人であるシャンカルは、そのままクーリヤッタムをやっていれば一生安泰であったと思われます。しかし、彼は他の演劇に挑戦したくて、シンガポールの演劇学校に入学したそうです。
シャンカルは、とにかく熱心で、みるみる上達していきました。幼少の頃からインドの古典演劇を稽古していたので、素養もあったのでしょう。
また、能と日本文化にたいそう惚れ込んでいました。
能の稽古が終わった後には、「日本に行って能の稽古をしたい」と相談に来たほどです。
彼とは、去年の日本公演でも会いました。その時の様子は、下記の日記に書きました。
http://shitashimu.dreamlog.jp/archives/2019-01-23.html
去年に引き続き、今年も日本公演があると連絡がきました。
かつての教え子が、世界的に活躍している様子は、本当に嬉しく思います。
さて、その演劇ですが、とっても楽しめました。
英語での公演でしたが、字幕があったので内容はよくわかりました。
前衛的な劇で、イロイロ考えさせられました。
たまにはこういうお芝居も良いなあと、大満足でした。
終演後、客席でアンケートを記入していると、シャンカルが訪ねてきました。
拙い英語で感想を述べ、お互いの容姿をみて、「おっさんになったねえ」と言い合いました。
客席で写真をパチリ
思えば、シンガポールで能を教えていた頃は、私は32歳。彼は20代前半でした。
彼とは様々な思い出があります。こうして、日本で再会できることは嬉しくてたまりません。
今回、彼はよく2月29日は、若竹能を観に来る予定でした。若竹能が延期になったことをたいそう残念がっていました。
これも、新型コロナウイルスが生んだ、小さな悲劇です。
本当に早く終息して欲しいと願います。
kuwata_takashi at 21:47|Permalink│Comments(0)│