2019年02月

2019年02月27日

2019シンガポール第二便  7

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いよいよ発表会の稽古が熱を帯びてきました。

昨日から、喜正師がいらっしゃいました。

一人で稽古しているより、細かく稽古できます。

このように、能面をつけての稽古もスムーズに出来ます。

「邯鄲」「紅葉狩」ともに、かなり仕上がってきました。

今日までの二週間以上のお稽古の引き継ぎを喜正師にし、私はひとまず日本に帰ります。

日曜日の若竹能のためです。

若竹能には長男と次男が子方として両方出演します。

シンガポールに行く前に、キッチリ稽古はつけましたが、しばらく日本を留守にしているので、ちょっと心配です。


といっても、日曜日に若竹能が終わると、すぐにシンガポールです。


今日、学生たちに

「今夜日本に行きますが、来週の月曜日には帰ってきます」

といってしまいました。

どっちに住んでいるのでしょう。



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2019年02月25日

2019シンガポール第二便 6

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先日の稽古の後、学生たちと食事に行きました。

シンガポールの人たちは食事はホーカーズという屋台村でします。
ホーカーズでは300円や400円もだせばお腹いっぱい食べられます。

いっぽう、レストランに入ると日本より高額です。

私も滞在中、食事はいつもホーカーズです。レストランにはほとんど行きません。

この前に行ったホーカーズは、13年前と15年前に宿泊していたホテルのすぐ近くのホーカーズです。
以前はよく行ったところです。

その時より随分きれいになって、店も増えていたので驚きました。

「15年前はねえ、ここはもっと汚かったんだよ。日本人と見ると、日本語のメニューを持った人が寄って来て、ずいぶん高い食事を注文させられたよ」

今回一緒に食事をした学生たちに、シンガポール人はいません。
台湾人、韓国人、フィリピン人、中国人・・・

みんなシンガポールに来てい1~2年です。

「私が、この学校に始めて来たのは17年前だよ」
そう言うとビックリします。

なんと、今回の学生の最年少は19歳だそうです。
他にも、20歳とか21歳の学生もいます。

「君たちが2歳や3歳のときから、ここで教えているんだよ」
まるで生き字引です。

気がつくと、シンガポール在住の人に対して、シンガポールの昔を語り始めました。

「昔は地下鉄は、東西線と南北線しかなくて、不便だったよ」
「リトルインディアに行くためには、ドービーゴートで降りて歩かなければならないし、チャイナタウンに行くときは、オートラムパークで降りて歩くんだよ」

そんな昔話をすると、学生たちは驚きます。
そんな自分が、とても可笑しかったです。



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2019年02月23日

2019シンガポール第二便 5

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いよいよ3月6日の発表会にむけ、配役も決めて能の稽古が始まりました。

今までは、なるべく多くの人にいろんな経験をしてもらいたいので、あえて配役は決めずに全員がシテやツレ、ワキなど経験しました。

その中で、学生たちの力量や特性を見極めて、役を決めました。

木曜日に配役を発表して各々の動きを説明しました。
金曜日、土曜日と通して稽古したら、早くも形になってきました。

本当に能力の高い人たちです。

彼らは、役者としての素養があり、さらに連日「Acting」「Moving」「Voice」など授業を重ねています。
そういうバックグランドがあるから、これだけ能の上達も早いのでしょう。

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自分たちで浴衣も袴もつけて、本当に楽しそうに稽古しています。

この様に、外国人たちが能の稽古に一生懸命に取り組んでくれています。
とても嬉しいことです。

今回の学生たちは、なかなかノリの良い連中が揃っています。

度々、稽古の後に飲んでいます。
いつもは、学校のロビーというか中庭みたいなスペースで飲んでいます。

先週、オーストラリア人の誕生日会が行われました。

上記の写真の真ん中にいる水色のワンピースの彼女が、誕生日を迎えました。
普段はTシャツなどのラフな格好なのですが、この日はオシャレしています。

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ケーキを用意して、

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ろうそくに火をともしたかと思うと、

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ろうそくの火から花火大会。

???
これはシンガポール式? オーストラリア式?



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2019年02月20日

2019シンガポール第二便 4

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演劇学校の稽古は、順調に進んでいます。

今回は、喜正師も私もシンガポール滞在をなるべく長く設定したので、稽古の進行が例年よりスムーズです。

学生たちは頑張っています。
全く意味不明の日本語のセリフを謡いながら、能の稽古を進めています。

稽古を始めてまだ1ヶ月半くらいなのですが、もう能の稽古をしています。
取り組んでいる能は、「邯鄲」「紅葉狩」です。

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外国人の学生たちが、これだけ一生懸命能の稽古をしている姿には、日本人として胸が熱くなります。
能を通じて、日本文化の素晴らしさを体得してもらいたいと願います。


稽古は、浴衣に袴という格好で行っています。
彼らは自分たちで着られます。

袴を自分たちで着けられる日本人は珍しいと言うと、喜びます。

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ご覧のように、能面も自分たちで着けています。
能面は、能役者の魂だから大切に扱うように厳しく言っています。

彼らは、丁寧に扱っています。

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能面を着けると、視界が狭いので綺麗に並ぶとか、指定された場所に行く、なんて行為がとても難しいものです。

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また、能面つけて一緒に舞う(相舞)などという、難しいこともしています。
自分の出番までは、キチンと座って待っているなんてのも、密かに難しいことです。


今日までは、特に役を決めずに皆に全ての役を経験させていましたが、そろそろ配役をしなければなりません。

発表会は2週間後の3月6日です。
明日からは、発表会に向けた実践的な稽古に入ろうと思います。



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2019年02月16日

2019シンガポール第二便 3

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土曜日は、朝から晩まで稽古。ほとほと疲れました。

夜、シンガポール国立競技場で、日本代表のラグビーチーム(サンウルブス)と南アフリカのシャークスが戦う、スーパーラグビーの開幕戦があります。
今年はラグビーのワールドカップが日本で開催されることもあり、せっかくの機会なので応援に行こうと考えていました。
実は二年前もスーパーリーグの試合をシンガポールで見に行き、結構面白かったので、今年も楽しみにしていました。

稽古の後、台湾人の学生が寄ってきます。
「この後、台湾オペラを観に行くのですが、先生も一緒に行きませんか?」

うむ。台湾オペラとは聞いたことない。北京オペラ(いわゆる京劇のこと)とは違うのだろうか?

やっぱり演劇人としては、ラグビーも気になるのですが、台湾オペラを選んでしまいました。

台湾人の学生によると、台湾オペラは北京オペラと似ているそうです。台湾オペラのほうが対話を中心とした庶民的な内容だそうです。

北京オペラ(京劇)は、日本でもシンガポールでも見たことあります。
かなりアクロバティックな動きに魅了されました。

台湾オペラ、楽しみです。

会場はお寺だそうです。旧正月を祝って特別に17日間の連続公演だそうです。
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通りまで華やかな飾りつけです。

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会場のお寺もご覧通りの正月飾り。

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毎日、違う演目の上演です。
連日、午後にリハーサルをして夜本番だそうです。

まあ、古典の演目なのでしょうが、役者たちはセリフや動きを覚えるの大変でしょうねえ。


台湾オペラは、学生の言う通りでした。
歌と踊りも出てきますが、会話の部分が多くあります。
途中、宙乗りなどあり、歌舞伎の世話物に近い構成でした。

ユーモラスな動きも多くあり、言葉が分からなくても楽しめます。

随所で出てくる歌と踊りは、さすがの迫力。

堪能しました。

終演後は、台湾人の学生の友人の口利きで、楽屋に案内してもらいました。

かなり雑多な楽屋でした。
まあ、能ほど整然とした楽屋は見たことありませんが。

とにかく、大勢の役者さんたちの熱気があふれる楽屋でした。

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主演女優と記念撮影です。

様々な演劇やエンターテインメントが見れるのも、国際都市・シンガポールの醍醐味です。



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