2018年10月
2018年10月28日
茉莉会うたい・しまい会
今日は、台東区蔵前にある神谷舞台にて、東京のお弟子さんの発表会です。
隅田川のすぐほとりにあるこの舞台。
窓を開けると、眼下に隅田川が見え、スカイツリーが大きく見えます。
総勢40名ほどのお弟子さんが、謡に舞に励みました。
私の社中は隔年で、矢来能楽堂で大きく行う年と、神谷舞台で和気あいあいと行う年を繰り返しております。
今年は、神谷舞台の年。
この舞台は、舞台と客席が近く和やかな雰囲気ではありますが、お客様が間近で見ているので緊張します。
お弟子さんも、緊張感を持って舞台に励んでいましたね。
先月の静岡に続き、今年二度目の発表会。
だいぶん慣れてきましたが、まだまだ大変です。
舞台後の、お弟子さんの和やかな顔を見ると、ホッとします。
終演後は、浅草ビューホテルに場所を移して大宴会です。
25階の、スカイルームで、綺麗な夜景を見ながら、舞台の余韻を楽しみました。
2018年10月13日
若山牧水記念館「秋の宵に楽しむ 能の響き」

今日は、静岡県沼津市の若山牧水記念館で「秋の宵に楽しむ 能の響き」というコンサートに出演しました。
大倉流小鼓方久田舜一郎が主催するコンサートですが、私が沼津で活動していると聞いていて、お声がけくださいました。
久田師は、大阪在住の大御所の先生です。
そういった方から出演依頼をいただいて、身に余る光栄です。
それと同時に、責任重大です。
演じた曲は、「羽衣」「三井寺」「小袖曽我」「高砂」と、わりにおなじみの曲です。
しかし、それを小鼓の大御所相手に一人で謡うのは、勝手が違います。
おなじみの曲が、どれも大変な曲となりました。
能のお囃子は、小鼓と大鼓で一対となっています。それぞれ担当する領分が違います。
主に、謡い出しのきっかけは大鼓が出すことが多いです。
小鼓だけのお相手で謡うと、どれも謡い出しのタイミングがとても難しい。
私達シテ方は、普段は小鼓と大鼓の打つ音や掛け声を、つながった音楽として耳に覚えていますが、小鼓だけだと、その音楽がどうも違うものに聞こえてきます。
例えば、「一セイ」という登場音楽では、大鼓が「シカケ」「コイ合」という手を打ったら謡い出します。
この「一セイ」の登場音楽では、謡い出しのタイミングは、ほぼ大鼓の音と掛け声を聞いています。
これが、大鼓がなく小鼓だけだと、なんとも謡い出しにくいのです。
また、太鼓が入ってくると、私達はほぼ太鼓の音しか聞いていません。
太鼓が入るパートでは、太鼓がリードするからです。
太鼓入りの謡の部分を、小鼓だけを相手に謡うのは、なかなか謡いにくいものです。
ヒヤヒヤしながら謡っていました。
コンサートは、満員のお客様にお運び頂いて、大盛況でした。
沼津は、若山牧水や井上靖、大岡信、芹沢光治良など、多くの文化人ゆかりの地です。
どことなく、街に文化の香りが漂っています。
良い雰囲気の催しでした。
2018年10月05日
富山 文化庁学校巡回公演
先週と今週は、富山にて文化庁学校巡回公演です。
先週3日間。週末は東京に戻って仕事して、今週5日間。
ずっと富山にいます。
富山はこじんまりとした街で、何でもまとまっていて良いところです。
市内の中心は、路面電車でぐるっと回れるのが良いですね。
今回は、小島英明師が仕切りの巡回公演です。
演目は「羽衣」。
色々な小中学校に行きました。
どの学校の生徒も、しっかりとした鑑賞態度に感心しました。