2014年03月

2014年03月29日

富士宮 狩宿能

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来る4月12日(土)に、富士宮市にて上記の能公演「富士宮 狩宿能」に出演します。

富士宮の名所「狩宿」とは、源頼朝が富士の巻狩りの際に本陣を置いた場所です。
富士の巻狩りとは、「曽我物語」で有名なあの巻狩りです。

富士の巻狩りに赴いた源頼朝のお供に、工藤祐経がきます。
工藤祐経に父親を殺された曽我十郎・五郎の兄弟は、巻狩りのどさくさに乗じて父の敵討ちを果たします。

この「曽我物語」のクライマックスの舞台となったのが、この「狩宿」近辺なのです。
この地には、源頼朝公が降りた馬をつないでいたという言い伝えられる「下馬桜」があります。

この桜は、日本最古級の山桜として有名で、国の特別天然記念物に指定され、日本五大桜の一つに数えられます。

その桜の満開の時期に行われるのが、「狩宿さくらまつり」です。

去年から、この地で能をさせて頂いております。

富士山の麓で行われる能公演なので、私は能「羽衣」を舞います。

また、桜にちなんだ仕舞3番「嵐山」「桜川」「鞍馬天狗」を上演します。

そして何より、「曽我物語」の舞台となった地で行われる能公演なので、「曽我物語」ゆかりの「小袖曽我」は是非とも上演したい演目です。

当初は、どなたかプロの能楽師に演じて頂こうと思ったのですが、私の息子たち2人にやらせることにしました。

まだ7歳と6歳の拙い兄弟ですが、可愛らしく懸命に曽我兄弟を演じます。

入場は無料です。
富士宮近郊の方、ぜひいらして下さい。




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2014年03月16日

雪月花 三番能

今日は、神遊の公演「雪月花 三番能」でした。
詳しい公演内容は、下記のリンクをご参照ください。

http://www.kamiasobi.com/works2014.html

神遊メンバーが、日本の美をつかさどる雪月花にちなんだ
「鉢木」「杜若 素囃子」「融 白式 舞働之伝」を一日で三番演じるという、タフな公演です。

囃子方にとっては、一日三番の能というのは、そんなに珍しいことではないかもしれません。

おそらく、一噌隆之師・観世新九郎師・柿原弘和師・観世元伯師の囃子方メンバーは、一日に三番の能を勤めたことはあると思います。

驚異的なのは、シテの観世喜正師です。

「鉢木」は、九番習の大曲です。コトバと謡の多さは現行曲では随一。上演時間も1時間40分の長い能です。

「杜若」の「素囃子」という小書に、「融」の「白式 舞働之伝」の小書は、それぞれ一子相伝ともいえる重い演出です。
囃子の習い事も多い演出なのは、囃子方とシテ方のユニットである神遊ならではです。

今日の三番は、いずれも一番演じるだけで大変な労力を要する演目です。

それをこともなげに熱演する観世喜正師は、凄い方です。

ちなみに観世喜正師は、13日(木)から15日(土)までの直前3日間で、6番能を舞っています。
つまり、4日間で9番もの能を演じている訳です。


今日は、楽屋内も適度な緊張感で疲れました。
私は、「杜若」の地謡と「融」の後見。

「杜若」の地頭は能界の重鎮・観世銕之丞師です。緊張しました。

「融」の後見も、見慣れない小書にドキドキします。
また、3番目の能なので、なにか事故がおきないか、ヒヤヒヤしました。


kuwata_takashi at 19:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年03月09日

「深川能楽サロン」動画配信

先月の2月8日、大雪の中「深川能楽サロン」は開催されました。

都内が27㎝の記録的大雪に見舞われています。
50人の申し込みがあったのですが、何人お運びいただけるか心配でしたが、15人の方がいらして下さいました。

会場は、芭蕉記念館。
かの俳聖・松尾芭蕉が、いにしえ庵むすんで暮らしていた場所に建てられた趣きのある博物館です。

雪が降りしきる隅田川を眺めながら、優雅に行われました。

あの雪の中、江東ケーブルテレビが取材に来てくださいました。

この講座の模様は、江東ケーブルテレビの「江東ワイドスクエア」という番組で紹介されています。

ケーブルテレビに加入していない方(私もそうです)は、江東区のホームページから動画配信されています。

下記にリンクを張っておきますので、是非見てください。
2月16日~2月22日に放送された番組です。クリックすると、動画が見れます。

私は、4分30秒くらいから登場します。

http://www.city.koto.lg.jp/koto/tv-koto.html


kuwata_takashi at 08:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2014年03月04日

能楽サロン

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今年もやっています、「能楽サロン」

能の、入門講座と体験講座を組み合わせた「能楽サロン」が先週から、富士ロゼシアター「無双庵」と沼津御用邸で始まりました。

今年は「能で巡る異国」と題しまして、能の中で描かれる中国やインドを採り上げて6回に分けて説明しています。
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日本文化の集大成と言える能ですが、意外に舞台が中国とかインドなんていう古典作品も多く存在します。
能を通して、中世の日本人が異国をどうとらえていたか、巡っていこうと思っています。

体験講座は、これも中国を舞台とした能「猩々」
6回で一曲謡えるように頑張ってお稽古します。


会場は、おなじみの沼津御用邸。昭和天皇が皇太子時代に使用した学問所を利用して優雅な雰囲気で行っています。
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今年の富士能楽サロンの会場は、富士ロゼシアター4階和室の「無双庵」です。

4階ながら、美しい庭園越しに富士山が綺麗に見えます。

冒頭の写真は、無双庵から白梅越しに眺めた富士山です。

こんな雄大な景色を眺めながら、能のお話していると良い気分になります。

先週2月25日に行われた初回講座には、地元新聞「富士ニュース」が取材に来てくださいました。
ナント、一面でデカデカと紹介してくださいました。
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今日で「能楽サロン」も2回目が終わりました。
和気あいあい、楽しくお話しています。



kuwata_takashi at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)