2013年02月

2013年02月13日

シンガポール第2便 1

やってきました、再びシンガポールです。
極寒の日本を離れ、常夏の南国です。

最近のあまりの寒さに、少々風邪をひいております。
また、早くも花粉が飛んでいるのか、鼻がむずむずします。

スギ花粉のないシンガポールでは、ティッシュペーパーを持ち歩かなくてよいので助かります。


さて今回の学生は、本格的な能「紅葉狩」に挑戦しています。

今までは、仕舞をくっつけて作ったオムニバス能だったのですが、今回はハードルを上げました。

習う学生も大変ですが、教える先生はもっと大変です。

仕舞なら、一般的な能の技術(カマエとハコビ、そしていくつかの型)を教えれば良いのですが、能となるとそうはいきません。

まず、日本語で謡をたくさん謡わなければなりません。
全く読めないし、意味もわからない日本語を覚えるのが、彼らにとって一番大変なようです。

実際フランス人の学生は、日本語は絵にしか見えない。
と言っていました。まあ、私もインドの文字やハングル文字は絵にしか見えないので、気持ちは分かります。

そして、仕舞にはない能独特の所作を教えなくてはなりません。

つまり、謡う時はワキに向いて、謡い終わったら正面に直す。
とか
座るときは、一旦足を揃えて、そのあと左足を出して座り、つま先を寝かせて座る。

などという能の中の普通の動きです。
これをスムーズにさせるのが、難しいのです。


私が日本にいる間、若先生が「紅葉狩」を半分くらい教えて下さいました。
私は、その復習をしながら、最後まで教えなければなりません。

稽古の段階では配役は決めずに、14人の学生全員に一通りさせています。
シテをやったりワキをやったりツレをやったりと。

さあ、どうなるでしょうか。


kuwata_takashi at 22:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年02月11日

長野能

今日は長野能に出勤
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今年の長野能は、長野観世九皐会100周年を記念して、「翁」観世喜之師、「末広がり」野村万作師、「安宅」観世喜正師という超豪華番組。

1600人収容の大ホールは満員の大盛況でした。

それにしても、100周年というのは途方もない年数です。
長野の能の盛んぶりがよく見えます。

朝、長野に降り立つと雪景色。
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気温は氷点下。

明日からまた常夏のシンガポールに行ってきます。

凄い気候の差です。


kuwata_takashi at 19:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年02月09日

動きまわり

連日のハードスケジュールで朝起きると、喉が痛い・・・・

朝一番、耳鼻咽喉科に行ってきました。

今日は、13時から恒例の「ぎんが能楽サロン」
今年で9年目を迎えました。
今年から、土日の昼間開催となります。
お運びやすい時間帯になりましたので、ぜひお出まし下さい。

3時半に終えて、またもやセルリアンタワー能楽堂に移動します.
今日が「石橋」2日目。今日は5時始めなのでギリギリの到着です。

19時に終えて、急いで帰宅して、20時から自宅舞台でお弟子さんのお稽古。

本当に、忙しい日々なので、つい取りとめもなく書き連ねてしまいました。


kuwata_takashi at 23:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年02月08日

一日6番

今日は大変な日でした。

まず、朝9時半から2月10日の九皐会の申合。
「放下僧」「三輪」でした。

11時45分に終わると、12時から2月11日の長野能「安宅」のお稽古です。

「安宅」が終わったのは12時50分。
間髪いれず、稽古能「隅田川」です・
3月10日に九皐会で行われる本番に向けての稽古能です。
私の長男が子方を勤めるのでドキドキです。

「隅田川」終了後、今度は4月の九皐会別会に向けて行われる3月の稽古能「烏帽子折」。
「烏帽子折」はたくさんの郎党による斬り組み(チャンバラ)が見せ場です。
その斬り組みのお稽古をしました。

とにかく複雑な動きなので、何度も合わせました。

終わると今度は、11日の長野能の装束の準備です。
「翁」と「安宅」なので、装束はもとより、翁飾り一式や「安宅」に使う、笈や金剛杖など、小道具も満載。

何とか準備が終わると、もう16時半。

ここまでは矢来能楽堂での出来事。
この後、渋谷のセルリアンタワー能楽堂に移動します。

19時から、セルリアンタワー主催の能公演「石橋」です。

今日演じた、または稽古した能は
「放下僧」「三輪」「安宅」「隅田川」「烏帽子折」「石橋」

ふううっっっ!!


kuwata_takashi at 23:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年02月07日

旅芸人

火曜日から文化庁主催の学生能ツアーに出かけています。

小学校の体育館に、このような舞台を組んで、能を演じます。

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バスに揺られて学校に着くと、まず運搬車から舞台の機材を降ろします。
そして、上記のような仮設舞台を能楽師一同で手際よく組み立てます。

だいぶん馴れてきたので、20分から30分くらいでこの舞台は組み上がります。
その後、装束の準備をして作り物を作ります。

そこまで終わると、一休み。

そして、狂言と能を演じると、今度は撤収です。
手際良く片付けて、運搬車に詰め込みます。

能楽師一行は、バスに揺られて次の公演地に向かいます。

今回は、5日が愛媛県大洲市。
バスに揺られて3時間。6日は徳島市。
またもやバスに揺られて2時間半。今度は兵庫県宝塚市。

仮設能舞台と作り物と装束も一緒に長旅です。

完全に旅芸人でした。

今日の宝塚の公演は、午前始め。昼過ぎには終わりました。
15時発の伊丹空港発の飛行機に揺られて、家に着いたのは5時過ぎでした。

保育園から帰ってきた長男を捕まえて、お稽古です。
明日は稽古能で「隅田川」の子方をします。
その最終稽古でした。

子供の稽古が終わると、銀座のお稽古場にて、夜9時半までお弟子さんのお稽古です。

2月は東京にほとんどいません。
そのため、家にいるときのスケジュールが凄いことになっています。


kuwata_takashi at 23:10|PermalinkComments(0)TrackBack(0)