2013年01月

2013年01月30日

もうすぐお正月

日本でお弟子さんのお稽古をしていて、なんかおかしいと感じます。
それは、、、、、  正月気分が全くないのです。

もう、1月の終わりだってのに、何言ってんだ。

そう思うかもしれません。

でも、私が日本を出たのは1月13日。九皐会の初会の日でした。
「翁」の地謡を謡って、何だか正月らしいすがすがしい気分でした。

シンガポールに行くと。。。。。

まさに正月気分満載です。

中国系が多いシンガポールでは、正月と言えば旧正月です。
こちらでは、チャイニーズニューイヤーと言われます。

今年は、2月10日から12日がチャイニーズニューイヤーです。
今街は、正月飾りで、とても華やか
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ショッピングセンターの吹き抜けはこう

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オフィスビルの正面玄関もこうです。

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駅前広場もこんな感じ。

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デパート(高島屋)の地下の特設スペースは、正月用品を買い求める人でごった返しています。

そうです。今シンガポールは、正月休みを控え、1年で一番慌ただしくて活気があるのです。
日本の年末と、雰囲気は似ています。

チャイニーズニューイヤー前後に1週間位ある正月休みをどうするか、人々は楽しそうに話してします。

そんなシンガポールから日本に帰ると、もう正月気分はなくなり、日々日常を過ごしている人々。
ああ、凄い雰囲気の差だなあ。

せわしないけど、もうすぐ新しい年を迎えるんだという明るい気持ちだった、年末の感覚が思い起こされます。


ちなみに、他民族国家のシンガポール。
中国系シンガポール人が一番盛り上がるのはチャイニーズニューイヤーですが、インド系が盛り上がるのは、ヒンドゥー歴10月に行われるお祭りの「タイプーサム」
今年は1月27日に行われます。
チャイニーズニューイヤーとかなり近いので、ダブルで盛り上がっています。

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ホテルの近くのリトルインディアでは、こんなふうに飾り付けられて、大にぎわいでした。

そのほか、マレー歴のお祭りなんかもあるから、しょっちゅうお祭りやってる気分です。


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2013年01月27日

東京にて

金曜日、シンガポールにて午後6時までお稽古。
夜10時15分の飛行機に乗り、羽田に着いたのが朝の6時。

家に着いたのが7時半。少し横になって、11時からお弟子さんのお稽古です。
自分で言うのもなんですが、ハードな日々を送っています。

日本はたいへんな寒さと聞いていたのですが、意外に平気です。
むしろ、暑くなくて快適と思ってしまう。。。

人一倍寒がりの私です。2~3日たったら、寒さに震えているでしょう。

でも、今回発見しました。
寒い所から暑い所に行くより、暑い所から寒い所へ行く方が体が楽です。
シンガポールへ到着したばかりのころは、体がヘロヘロでした。

もっとも、今こんなに元気なのは、シンガポールでパワーをもらってきたからかもしれません。


翌日曜日は、朝は「深川能舞台 謡初め」

今回で3回目を迎えます。
近所の人をウチに招いて、めでたい謡と仕舞を披露しました。

深川の正月の風物詩として定着させたいです。

そして、午後から中野へ出かけます。

中野ゼロホールにて、新春公演です。

帰国早々、働きまくって、すっかり元通りになりました。


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2013年01月23日

シンガポール第1便 7

今回の授業では、日本語が分かる人が同行してくれています。

この演劇学校が持っている劇団の、スタッフ兼役者の人です。
専門の通訳ではないのですが、日本語のレベルもなかなか高く、とても頼りになります。

ただ、仕舞の稽古はいちいち訳していたら流れが悪くなるので、基本的には私の下手な英語で通しています。
一緒に動いていて、いちいち通訳に訳させてたら、その都度動きが止まってしまい、かえって上手く伝わらないからです。

一緒に動いていれば、言葉は目茶目茶でも結構通じるものです。


ところで、通訳の人はキャサリンという名前ですが、中国系シンガポール人です。
中国系シンガポール人は、だいたい英語名を持っています。
英語圏の人には中国名の発音は難しいので、自分で勝手に英語名を名乗るそうです。

「どうして、キャサリンと名付けたの?」

と聞いたら、いかにもイギリスっぽい名前だからだそうです。
「なんだか、お姫様みたいな名前でしょう」

と得意がっている彼女に、

「そういえば、イギリスのウイリアム王子の奥さんの名前って、キャサリンじゃなかったっけ」
そういうと、彼女はますます鼻高々でした。

キャサリンに、日本語の勉強を始めた訳を聞いてみました。
すると間髪いれず、彼女はこう言いました。

「それは、キムタクと結婚するためです」

「え? キムタクって、木村拓哉さんのこと・・・」

「そう、私の夢です」

「残念ながら、キムタクはとっくに結婚していて、確か子供もいるはずだよ」

「私、シズカは大嫌い。でも、あの二人は絶対上手くいかない。そのうちきっと別れるはず。私はまだあきらめていない!!!」

彼女は日本の芸能ニュースにも随分詳しいようです。
聞けば、SMAPのコンサートの見るために、毎年日本に来ているそうです。

「でも、今シンガポールでは韓国ドラマが人気なんでしょ。TVで毎日やってますよねえ」

「私も見ます。でも、韓国人は顔がわざとらしいからどうも苦手」

「じゃあ、何故あんなに毎日やっているのですかねえ」

「それは、最近の日本のドラマがつまらないからです。私は、インターネットでキムタクの『PRICELESS』を見ました。
キムタクは良かったけど、ドラマは面白くない。コミカルすぎる」

私が、ANAでシンガポールに来たというと、もう目がハート。

「『GOOD LUCK』では、キムタクはANAのパイロットだったですね。私はANA大好き」

『南極物語』の話をすると、「とても悲しい物語ですねえ」と今にも泣きそう。

本当に、愉快な人です。


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2013年01月22日

シンガポール第1便 6


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これは、授業風景です。
左から、イタリア人・フランス人・フィリピン人・台湾人です。
日本人の私を含めると、5人とも国籍が違います。


ところで今回、初めて西ヨーロッパの人が入学しています。
イタリア人1人と、フランス人2人。

最初は少々警戒していました。
何となく、イタリアやフランスなどのラテン系は、ノリは良いけど、いい加減で不真面目なイメージがあったからです。

ところが、彼女たちは3人ともおとなしくて真面目。少々意外でした。
よく質問してくるし、自主練習もキチンとやっているようです。
メキメキじょうたつしています。

稽古が始まって、まだ3週間なのですが、今日から「中の舞」の稽古が始まりました。

3週間で、舞囃子をやっているなんて・・・
考えてみたら、凄いことですね。


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2013年01月21日

シンガポール第1便 5

授業は、順調に進んでいます。

「外国人相手に、何を教えているのですか?」と、よく聞かれます。
普通に、謡と仕舞を教えています。

謡本にローマ字でカナをふって、謡の稽古もきちんとしています。
あまり細かい節廻しの説明はしません。というか、私の英語力では説明出来ません。

大まかな上がり下がりを教えるだけで、あとはひたすら一緒に謡います。
何となく耳で覚えさせます。

仕舞も同様に、基本的には一緒に動いて真似させています。

とても能力の高い役者たちです。
毎回のことなのですが、仕舞の型はすぐ覚えてしまいます。
ただ、シテ謡がなかなか覚えられません。

「屋島」など、シテ謡が多い仕舞は苦労するようです。

だから私は言いました。
「このシテ謡というのは、能という演劇の中で、あなたのセリフなのですよ。
セリフを覚えないで演技出来ますか?
あなた達は役者なのだから、セリフは覚えなければなりません。
それが例え外国語であっても」

すると、翌日にはほとんど完璧です。
やはり、凄い人たちです。

7年前の日記を見ると、7年前にも同じことを言っていました。

http://shitashimu.dreamlog.jp/archives/2006-01.html#20060117

いつも変わらないですね。



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