2012年12月

2012年12月31日

2012年 御礼

今年も残るところあとわずかになりました。
今年も、家族仲良く健康で年を越せることを喜びたいと思います。

今年も充実した年になりました。
毎年、年々忙しくなっていますと書くのですが、今年もやはりそう思います。

それは、40歳を超えて、徐々に責任が重くなってきたことから来るのかも知れません。

とにかく、今年の秋の忙しさは半端ではなかったです。
何とか乗り越えることが出来ました。

ホッとしました。

今年は、12月29・30・31日と、完全にオフでした。
久々にまとまって、我が家の大掃除が出来ました。

見違えるようにきれいになった家で、新年を迎えられます。

今年は、

6月24日 「船弁慶 前後之替」  桑田貴志 能まつり
8月14日 半能「三輪」       深川八幡祭 能奉納
9月9日  「天鼓」          九皐会
9月29日  「敦盛」         富士宮能
12月1日  「巴」           緑泉会

5番もの能をさせて頂きました。

6月24日には、独立10周年の記念会をさせて頂いたことが、印象深いです。
私が入門以来、ずっとお世話になっております観世喜之師に「隅田川」シテを舞って頂いたことは、何よりも光栄なことです。

私の長男(6歳)が、初めての子方として出演させて頂きました。

9月29日の富士宮能は、私が承った、初めての請負公演です。本格的な能の公演を依頼されるなんて、身に余ることです。
精一杯、企画・運営、そして主演をさせて頂きました。

その他、思い出される印象深い舞台は、数々あります。

やはり、よい一年だったなあとシミジミ思います。

来年もどうぞ宜しくお願い致します。


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2012年12月22日

紫紺乃会

今日は、私が指導する「明治大学能楽研究部 観世会」主催の自演会でした。
会名は、「紫紺乃会」
紫紺は、ラグビーや野球でおなじみですが、明治大学のスクールカラーです。

会場は、銀座能楽堂です。

バンカラで貧乏くさいイメージのある明治大学と、銀座という土地は全くのミスマッチに見えます。
でも、実は明治大学の発祥の地は銀座だったりするのです。

数寄屋橋のたもとにある、明治大学発祥の地を記念する碑です。
91fc28e6[1]

夜に撮ったので、よく分かりませんが、明治大学の名物校舎・リバティタワーの形をしています。

いわば、先祖がえりの舞台となった、今日の舞台。

学生・OB達は大張りきりで舞台を勤めていました。

今年の能楽研究部には、一年生が大量入部してきたので、近年にない活況ぶりです。
指導するこちらも、楽しんでいます。


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2012年12月19日

高砂神社

先週の高知・徳島公演に続いて、今週も文化庁の学校公演に参加させて頂いております。

今週は、徳島から兵庫県へバスで移動しながらの公演でした。
鳴門大橋・明石大橋を初めて渡りました。
これで、瀬戸大橋は3つのルートとも制覇しました。

さて、本日は忠臣蔵でお馴染の赤穂市の小学校にて公演。
午前中で終わったので、午後から全くのヒマです。

たまった事務仕事を片付けようと思いつつ、ふと宿泊先の姫路市のホテルで兵庫県案内のパンフレットにめを通してみました。

すると、姫路から山陽電鉄というローカル線で15分も行けば、高砂神社があることに気が付きました。

せっかくなので訪れてみました。

能楽愛好者には、能「高砂」で有名な高砂神社ですが、一般的な観光地ではないので、境内はがらんとしていました。

子供が何人か遊んでいる以外は、参拝者は私だけ。

なんとも言えない良い気分で静かに、雰囲気にひたりました。

121219_1512~01

これが、5代目の相生の松です。
一本の根元から、二本の松が生い茂っています。

ガランとした境内にしばしたたずむと、なんとも言えないエネルギーを感じました。
能「高砂」の力でしょうか。

よく言われる、パワースポットって、ものかもしれません。
でも、そのエネルギーは、何だかじっくりと湧き出てくる温かいものでした。

やはりここは、高砂の舞台です。

境内には、尉姥神社なるものもあります。
高砂神社には、お爺さんとおばあさんがよく似あいます。

神社境内公衆トイレも、こうでした。
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ほのぼのとした気分で、神社を後にしました。

さあ、明日からもガンバロウ。


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2012年12月12日

四国公演

現在、四国に来ております。
昨年もお邪魔しましたが、文化庁主催の学校巡業公演です。

鎌倉能舞台が受け持って、四国の色んな小中学校の体育館で能と狂言を演じます。

これは、素晴らしい事業です。
政権交代が起こっても、何としても続けて欲しいと思います。


さて、四国と言えば、暖かいところというイメージが真っ先に思い浮かびます。
瀬戸内海で生まれ育った私は、瀬戸内の暖かさを知っています。

そんなつもりで、四国に来てみると・・・

とてつもなく寒い。
そもそも、今は全国的に大寒波が来ているので寒くて当然なのでしょう。

名古屋や京都では雪が降っているとニュースで言っていました。

そもそも、学校の体育館って、寒い所でした。
風の子だった少年時代でも、寒いと思っていましたので、大人になった今では推して知るべし。


月曜日が、高知市・火曜日は徳島県吉野川市。
この辺はまだガマン出来ましたが・・・

今日行ったところは、四国一高い山・剣山からほど近い、山岳集落の中の中学校・・・
日陰には、雪があります。
昼前に到着したのですが、校庭には霜が降りています・・・
霜というモノを、ずいぶん久しぶりに見ました。

「四国が暖かい」というのは勝手な思い込みでした。
四国にも、山地があります。

能楽師一同、震えながら能と狂言を勤めました。

生徒たちは、とても熱心に鑑賞していました。

こういった山岳の集落の学校での能公演なんて、文化庁の事業で無ければありえないことです。

月並みですが、この機会に能楽を見た生徒たちが、日本文化の素晴らしさを少しでも感じて頂ければ、嬉しく思います。


kuwata_takashi at 20:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2012年12月08日

松山天狗

今日は、国立能楽堂の企画公演で、「松山天狗」がありました。
シテは、梅若紀彰師。私は後ツレの一人、小天狗をさせて頂きました。

国立能楽堂主催の公演で、復曲能のツレをさせて頂くなんて、光栄なことです。
しかもシテは、他家の大先輩です。

心して勤めました。

もっとも、私は天狗が着ける能面「大ベシ」によく似た顔をしているので、小天狗の役が付いたのだと思います。

楽屋内で、
「オイ、なにもう面着けてるんだ。まだ早いぞ、脱げよ」
「あら、よく見たら何も着けてなかった。ゴメン、ゴメン」

などとよくいじられました。

今年は、珍しく国立能楽堂の主催公演に3回もお呼びがかかりました。
演目は、「蟻通」「大社」「松山天狗」・・・

全て、めったにお目にかかれない、ステキな能たちでした。



kuwata_takashi at 20:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0)