2012年03月

2012年03月11日

追悼

本日は、東日本大震災からちょうど一年を迎える日です。

今日は九皐会でした。番組は、「熊野」と「殺生石」

開演に先立ち、九皐会門下一同で弔謡「海士」を手向けます。

そして、「熊野」終了後2時45分までの休憩時間の予定を、2時50分まで伸ばします。
2時40分になると、会場モニターにラジオをつなげ、会場内に国立劇場の追悼式の音声を流しました。

ラジオから流れる時報に合わせて、2時46分から黙祷です。

これは休憩時間にアナウンスなしでおこなったことでしたので、お客様はビックリしたかもしれません。

楽屋内では能楽師一同で黙祷をしていました。

見所並びにロビーでも、ほとんどの人が黙祷をしていたようです。
(というのも、みんな黙祷のために目をつむっているので、実は誰も正確な様子は分からないのです)

久々に、自粛ムードが復活したこの日。
能をやってていいのかとは思いませんでした。

能楽師は能を演じなければならないと思います。
それが、日本再生の一部分なのだと思います。

一日の能会が終わりました。
本来は、附祝言を華やかに謡うところですが、本日はしんみりと追加「融」が謡われました。


kuwata_takashi at 23:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)