2011年02月

2011年02月10日

頑張れ お相撲さん

私は、相撲が大好きです。
最近は、忙しくて相撲をテレビで見ることはほとんどありませんが、結果は常に気にしています。

その相撲が、大変なことになっています。
この際、ウミを完全に出し切って、健全な形で再開されることを一ファンとして願っています。


私の住む深川は、両国に近いこともあって相撲部屋が沢山あります。
この間、息子たちが通う保育園で相撲大会があり、近所の部屋のお相撲さんが来てくださいました。

この騒ぎの中、中止になるかなあと心配していたのですが、お相撲さんは気さくに来て下さいました。
息子に、相撲大会のことを聞きました。

「お相撲さん、大きかったよ」
「とっても、強いの」
「でも、僕たちのチームは勝ったんだよ」

大相撲の力士が保育園児に負ける訳ありません。
間違いなく、お相撲さんはワザと負けたのでしょう。

でも、こんな八百長なら大歓迎です。


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2011年02月06日

「野守」御礼

日曜日、緑泉会にて「野守」を勤めました。
立春過ぎ、暖かい陽気の中、多くのお客様にお運び頂きました。

「野守」という曲は、前場の密度の濃い曲です。
まず、謡の分量がとっても多い。
冒頭の一声・サシ・下歌・上歌と、長い謡が続いた後、ワキとの問答の間に二回「語り」という長いコトバの固まりがあります。

前シテは野守の老人ですので、低い調子で強く謡わなければなりません。
それがとっても疲れます。
何とか、気負わずに謡いきったように思います。


最初、橋掛りをゆっくり歩む時、何だか橋掛りと舞台との距離感がつかめなくて戸惑いました。

緑泉会は喜多能楽堂を会場に使用しておりますが、この舞台は造りが少々変わっています。
切戸口が、普通の舞台より奥まった場所にあります。横板と呼ばれる舞台の後方のエリアが普通より広いのです。

能面をつけていると視野が極端に狭く、何か目印が無いとまっすぐ歩き難いのです。
だから私は、橋掛りから舞台へ歩んで行く時は、だいたい鏡板の横に書かれている竹の絵を目印に運びます。

今日もいつものように、竹を見ながら運んでいると、自分の感覚だともう舞台に近付いているのに、なかなか着く感じがしません。

それは、喜多能楽堂の竹の絵がほかの能楽堂よりも遠い場所にあるせいだと気付きました。
そんなこと考えていたら、橋掛りの歩みが少し滞ったような気がします。

そこが少々、悔いの残るところかなあ。

中入は、舞台上の作り物の中で装束を替えます。
これが嫌なんですよ。

中入で楽屋に入って、前シテの装束を脱ぐと少しホッとします。
実際は、息つく間もなく後シテの装束を着け始めるのですが、この一瞬のホッとする時間が精神衛生上とても良いのです。

舞台の上だと、その一瞬がありません。
これが結構ツライんですよ。


後場は、鬼神ですからもう暴れまくりました。
こういう曲は、勢いが大事です。あまり技巧をこらさず、思い切って舞いました。

左手にずっと持っている鏡が、思いのほか重かったです。
最初は、軽いと思っていたのですが、ずっと脇に抱えたまま舞っているうちに、重さが徐々に来ます。
まあ、「熊坂」の薙刀に比べればずっと楽なのですが・・・

まあ、とにかく今年最初のシテ「野守」は、無事に終わりました。

時節柄、風邪をひかないよう細心の注意を払っていました。体調も何とか万全に保てて、ホッとしました。(こういう時、風邪ひきやすいんですよねえ)


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2011年02月02日

明日は節分

明日は節分です。
我が家では、長男次男を交えて、毎年盛大に豆まきをします。

今年は、前日の今日いたしました。

何故か・・・

明日私は、富岡八幡宮の節分祭に参加します。

壇上に上って、豆をまきます。
自前の紋付に裃で参加します。

豆まきは4時15分くらいから始まります。
ハワイ旅行等、豪華景品の当たる富くじもあります。

お暇な方、のぞきに来てください。


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「野守」申合

今日は、「野守」の申合。

いつも思うのですが、申合が一番緊張します。
人によると思いますが、私の場合、本番は開き直ってやれるのほとんど緊張はしません。

囃子方と、謡いの合い方の確認です。
囃子を聞きながら謡いますので、どうしても合わせる感じになってしまいます。
本来は、謡いを囃すのが囃子ですので、謡う方でドンドン謡わなければいけないのですが・・・

ワキも観世流と違う謡いですので、申合でよく確認します。
今回の福王流の謡はほとんど観世流と同じですが、ところどころ違っています。
「野守」でも、シテへ渡すところで紛らわしい節がありました。
その節が無いものと思って、うっかり突っかけて謡うところでした。

本番まであと4日間ありますので、しっかり調整しようと思います。


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2011年02月01日

初の国立劇場

110129_1315~0129日の土曜日は、国立劇場の舞台でした。

能関連の催しで、いろんなところに出させていただいておりますが、国立劇場は未だありません。

初の国立劇場は、能ではありません。バリ舞踊です。
写真のような格好をして、バリスグデという踊りを踊りました。

バリではお祭りのときなどによく演じられる踊りのようです。
衣装はこの日のために、バリで新調しました。
ちょうどバリへ行くメンバーがいたので、現地で買ってきてもらったのです。

写真の通り、格好はきまっていますが、踊りは・・・・

何せ、全く練習ができませんでした。
バロン倶楽部の練習には、3回しか参加できませんでした。

他のメンバーは、アツく練習していました。
1月に入ってからは、週3回もやっています。

そんななか、ロクに覚えていないまま踊るのはとても申し訳なかったです。

皆の足を引っ張らないように、限られた時間でしたが、懸命に取り組みました。

私の踊るバリスグデは、細かな動きよりも勢いが大切な踊りなんだそうです。
4人で踊りましたが、そんなに細かく合わせなくても良いそうです。

バリでは、男の子が生まれると必ずこの踊りを習わせて、お祭りのときに町を踊りながら行進させるそうです。

「どこどこの子は元気な坊やだねえ」
「あそこの子は、堂々とやってるねえ。物おじしない子だ」

などと言いながら楽しむのがこの踊り。

そう聞いて、ホッとしました。
とりあえず、舞台に立つことは慣れてますので、緊張するとか我を忘れるとか真っ白になるということはありません。

落ち着いて勢いよくやりました。

細かなミスはたくさんありましたが、まあ楽しく踊ることができました。

せっかく衣装も揃えたのでまたやりたいなあ。
たぶん、夏の深川八幡祭りの奉納でもやっていると思います。


それにしても、深川バロン倶楽部はスゴイグループです。
国立劇場の主催公演に招待受けて出演するんですから。

江戸三大祭りの深川八幡祭りでも、深川バロン倶楽部の奉納はすっかり風物詩として定着しています。
今回、バロン倶楽部の活動にチョコチョコと参加させて頂いて、感心したり感動したり。

このグループの凄さについては、また別の機会にじっくり紹介しようかと思っています。

今回、舞台に出るにあたってメイクをいたしました。
自分では出来ないので、メンバーの女性にやってもらいました。

メイクをしたらシャツの着脱が出来ません。首からシャツを脱いだら、メイクがシャツについて目茶目茶になってしまいます。
かといって、下着のままメイクをされるのは恥ずかしい・・・

そんな時は浴衣を羽織れば良いと気がつきました。
そしてメイクをすれば首元が汚れるので、首に手ぬぐいを巻けばよい。

用意した浴衣を羽織り、手ぬぐいを首元にまいて颯爽と現れた私を見て、周りは

「さすが慣れていますね・・・」

「いえいえ、メイクは初めてです」

そういえば、歌舞伎役者さんがメイクする時こんな恰好をしていますね。

「えー能って、メイクしないのですか?」
という問いに、

「だって、能面かけるんだからメイクしたってしょうがないでしょう」

一同、深く納得しました。

皆、準備が整うと、一同集まります。
地元の睦会というお祭りを仕切るグループの号令のもと、手締めで気合いを入れます。
手締めは、深川伝統の一本締め。

ちなみに、奉納が無事終わると大締めとして三本締め。

芸能の奉納が、神輿の渡御と同じ作法で行われるのも、深川ならではですね。





kuwata_takashi at 22:24|PermalinkComments(3)TrackBack(0)