2010年10月

2010年10月29日

はじめての能の世界

昨日は、江東区文化センター主催の講座「はじめての能の世界」の第二回目でした。

募集定員を超える応募があり、大盛況の講座となり嬉しく思います。

一回目の講座では、「翁」を取り上げてお話致しました。

今回は、二番目物の「清経」と三番目物の「井筒」を取り上げました。

能の見方、楽しみ方を、能役者の口から楽しく伝えたいと思い、懸命に下調べをして講座に臨んでいます。

そうやって、一つの作品を掘り下げて調べると、イロイロなことが分かってきます。

講座でお話をしながら、

「へええ、そうだったんだ」

と自分で感心することも、ままあります。

私の受け持ちの講座は、あと二回残っています。

しっかり勉強して臨もうと思います。


kuwata_takashi at 19:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年10月09日

彦根一の人気者

101005_1503~01さて、彦根と言えば彦根城です。

しかし、今はこちらの方が有名でしょう。

そう、元祖ゆるキャラ「ひこにゃん」です。

ひこにゃんは、日に3回お城の方々へ出現して観光客に愛想を振りまいています。

私たちが2日目の公演を終えて能楽堂のある博物館を出ると、ちょうどひこにゃんが博物館の前に出現していました。

周りは、黒山の人だかり。その中、ひこにゃんはかわいらしくポーズをとっています。

なかなか暑い日でしたので、中に入っている人は大変だろうなあと思って、周りにいた職員の人に聞いてみました。

「大変ですねえ、あの中には、職員の方が入っているのですか?」

職員の女性は、にこやかに答えました

誰も入っていません。ああいう生き物です


彦根市民の、ひこにゃんにたいする愛情は凄いものがあります。
ひこにゃんの後、全国各地で様々なゆるキャラと言われる、ご当地のマスコットが生まれましたが、結構そのご当地の人は冷ややかにそのキャラクターを見ているものですが、彦根市民は違います。

タクシーに乗っても、お店に入っても、ひこにゃんを皆で可愛がっています。

今回の小学生鑑賞会を現地で運営してくださった、彦根ロータリークラブの方々と、会食させて頂きました。

近江牛のすき焼きをつつきながら、楽しくお話をしました。
話は、段々ひこにゃんのことに移っていきます。

「それにしても、彦根の方のひこにゃんへの愛着は凄いですね」

「当り前ですよ。だって可愛いじゃない。ひこにゃんは彦根に住民登録されていて、住民票まであるのですよ」

「へえ、住民票まであるのですか。ということは彦根市民ですね」

「そうです。住所も生年月日も全部定められていますよ」

私は、ちょっとしたジョークを飛ばしました
「今は良いですが、100年くらいしたら皆忘れてしまって、100歳以上の居住地不明の老人として、騒がれたりして・・・」

今までにこやかだった、ロータリークラブの方は、顔を真っ赤にして言いました

「何言ってるんですか。彦根市に限ってそんなことはありません。
ひこにゃんは永遠です」

こんなに愛されているのでしたら、本当に永遠ですね。

楽しく、心温まる彦根公演でした。


kuwata_takashi at 01:16|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年10月06日

彦根にて

101005_1222~01彦根といえば、国宝の彦根城。


この城は、戦争で焼失しなかった数少ないお城です。
昔の姿を忠実に残していることから、国宝に指定されています。

現在、映画「桜田門外ノ変」で話題の井伊直弼の居城として有名です。

先日見た、名古屋城は戦後再建されたお城ですので、エレベーターなど設置されて快適でしたが、趣きは彦根城の方が勝っていますね。


当然エレベーターなどなく、梯子のような急な階段を上って天守閣へ登ると、琵琶湖が良く見えました。




この城に隣接している博物館の中に能楽堂はあります。
101006_1153~02

博物館には、井伊家ゆかりの素晴らしい能面や能装束も展示されていましたが、最大の展示物は、この能舞台です。

博物館の、ちょうど真ん中にこの能舞台はあります。

この由緒ある能舞台で、彦根市中の小学生を全て集めて、学生鑑賞能が行われました。

3日間、朝昼公演で、計6公演。
そのうち私は、2公演でシテをさせて頂きました。

演じられたのは、ご当地曲「竹生島」

事前に、彦根城の天守閣から竹生島を眺めていたので、気分満点でした。

去年は、三保の松原で「羽衣」を舞わさせて頂きましたが、ご当地で舞う能は、なんだかゾクゾクしてきます。

趣きのある舞台で、気持ち良く舞うことが出来ました。



kuwata_takashi at 23:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年10月02日

遠征

今日は、中日ドラゴンズ優勝で大盛り上がりの名古屋にて、名古屋九皐会別会がありました。

番組は、「杜若」と「安宅」ハードな番組でした。
この名古屋皮切りに、長期遠征が始まります。

明日は、京都の日本海側の久美浜にて催し。昼夜の二回公演です。 明後日月曜日から水曜日まで、3日連続で彦根にて文化庁の事業で、鎌倉能舞台主催の学生能。

3日間とも、朝昼二回公演です。 つまりこの5日間は、名古屋→京都→彦根と移動しながら、合わせて9公演に出演致します。

只今、久美浜に移動中。京都の日本海側は、行くのがたいへん難しいところです。
京都府なのですが、京都から3時間はかかります。イロイロな行き方があるのですが、今日は名古屋から姫路へ新幹線で移動して、そこから播但線に乗り換えて、兵庫県の豊岡に行き、そこから単線で久美浜いり名古屋から5時間近くかかります。


kuwata_takashi at 20:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

ユネスコ能

昨日は、「ユネスコ能」というたいそうな名前の公演に出勤しました。

ユネスコから、第一回の世界無形遺産に能楽が登録されたのを記念して、能楽協会が主催する催しです。

能楽協会の主催ですので、地謡のメンバーは、各家々からの混成です。

普段、ご一緒することのない他の門下の大先輩たちと、ご一緒させて頂きとても勉強になりました。

演目は「葵上」という、とてもポピュラーな物ですが、イロイロと発見もありました。

能楽協会の懸命な営業のせいか、国立能楽堂はほぼ満員。
外国人のお客様も多かったです。

なかなか良い経験でした。


kuwata_takashi at 20:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)