2010年09月

2010年09月28日

名古屋城

今日は、名古屋九皐会の申合。場所は、名古屋城の中にある名古屋能楽堂。

この能楽堂には、何度も来ておりますが、すぐ隣にある名古屋城には一度も行ったことありません。
朝はひどい雨でしたが、申合が終わると素晴らしい天気です。
今日は夕方までに沼津に行けば良いだけなので、少し時間があります。
じゃあ、行っちゃおう! 兄弟子を誘って、天下の名城・名古屋城に行くことにしました。

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まずは、能楽堂の横のレストランで腹ごしらえ。 味噌カツ重を頼むと、小さなきしめんが付いてきます。 きしめんには、金のしゃちほこのかまぼこが・・・

ff41d03b.jpgさあ、いよいよ天守閣です。
城内は、意外と普通の博物館。 エレベーターで上まで上がれます。

プロ意識の高いイチロー選手は、足腰を保護するため、なるべく階段は使わないそうです。

同様にプロ意識の高い私達も、エレベーターで天守閣を登りました。

最上階からは名古屋が一望できます。

ただ、名古屋城から望む景色には、名古屋城はありません。 当然金のしゃちほこも見れません。

金のしゃちほこは、下からでは豆粒のようにしか見えないし、天守閣に上がると、全く見れない。
なんともじれったい存在です。


そういう文句を言う人が多いのでしょう。城の入口には、実物大の模型がありました。

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2010年09月23日

「花月」御礼

本日、緑泉会にて、「花月」の能を無事つとめました。
スゴイ雨の中、たくさんの人にお出まし頂きました。厚く御礼申し上げます。

さて、今回勤めました「花月」は実は能としてはあまり出ない曲です。
仕舞や舞囃子ではおなじみの曲なのですが、能といては意外に上演されません。
私が入門して15年経ちますが、その間の九皐会例会でも、一回しか上演されていません。

なんだかやりにくくて、役者としては勤め難い能のようです。

今回、挑戦してみてその理由がよく分かりました。

この曲は普通の曲にある、ワキとの問答とか、サシ謡や上歌など、じっくり謡を聞かせたりといった場所がほとんどありません。

最初の名ノリに始まって、小唄、弓の段、クセ舞、鞨鼓、キリ舞と、シテはひたすら動いて芸を見せます。

この曲は、とにかく美少年が天真爛漫に謡って舞うという、芸尽くしの構成です。

派手な色合いの装束を着て、喝喰という特別な髪型をして、弓矢を持って登場してくる芸能者が、当時の流行り歌などを織り交ぜながら面白く芸を見せる。

そういう、一種のアイドルの歌謡ショーのような能なのです。
作家の林望さんも、著書の中で「花月はアイドル映画のような能」と書いていらっしゃいます。

この曲は、能を勤めるにあたって一番難しい、場面設定や感情表現などが必要のない曲で、とにかくキッチリ謡って、キッチリ舞えれば成り立つ能ともいえます。

ですから、玄人の子弟の初シテとしてよく演じられたりします。

本当の少年であれば、まさに天真爛漫に「花月」が勤められるでしょう。
なんといっても、少年には華がありますから。

ですが、ある程度年がいくとそうもいきません。
アイドルだって、いつまでも歌謡ショーをやるわけにはいきません。どこかでじっくり歌やダンスを見せる実力がなければ芸能界では生き残れません。

だから、九皐会などといった大人の演能団体ではなかなか「花月」は演じられないのでしょう。

とにかく、少年が伸び伸びと演じる「花月」を超えて大人の「花月」に取り組もうと心がけました。
随所で、大人の味わいを出そうと、工夫をこらしました。

しかし、そういった工夫はことごとく裏目に働いたようです。
申合が終わった後、数々の先輩から、

「花月」らしくないなあ・・・
もっと、明るくやんなきゃ・・・
技巧をこらしすぎだよ・・・

こんな注意をうけました。

うーん。考えこみました。


「花月」は、本当の少年が、自然体で演じられる年功の役者が良く似合う曲とよく言われます。

私は、年功の役者の「花月」を目指していました。
でも、私の年齢で自然体で演じるのは、どだい無理な話だったのです。

申合が終わって、軌道修正をしました。
年功の「花月」が無理なら、天真爛漫な「花月」だ。

今日はとにかく、若い気持ちに戻ってハツラツと演じました。
謡は、高く張って謡い、舞は手足を伸びやかに勢い良く。

まあ、本当の少年じゃあないので「時分の花」は消え失せているでしょうが、そんなことにこだわっていては役者は勤まりません。

考えてみれば、未だにアイドルとして活躍しているSMAPと私は同年代です。
私だってアイドルになれる。

それが今回の収穫です。
大人のアイドル歌謡ショー。それが今回の「花月」のテーマです。

いやあ、能って本当に奥深いなあとシミジミ思いました。


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2010年09月21日

「花月」申合

今日、緑泉会「花月」の申合がありました。

いつものように、申合は本番より緊張します。

今日も諸先輩がたからアドバイスを頂戴し、当日の道筋が見えてきました。
良い意味で、開き直って本番を迎えられそうです。

今回の舞台に関して、ある決心がつきました。
でも、ここで書くのは止めておきます。
本番の前に、役者が当日の演出意図を予告するのはズルイと思うからです。

どう思って、実際はどうだったのかは、後日改めて書こうかなと思います。


暑さ寒さも彼岸まで

9月23日は、秋分の日ですが暑さは続きそうですね。

中も外も、熱く燃えております。


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2010年09月15日

おめでとうございます。白鵬関




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深川の総本山・富岡八幡宮は、勧進相撲(要するに、有料の相撲公演)発祥の地であるため、境内には数々の相撲に関する史跡があります。

中でも有名なのが、歴代の横綱の名前が全て刻まれた「横綱力士碑」
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最近の名前は、向かって右側の裏面にありますが、ここには外国人力士の名前しかありません。

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こんな碑もあります。

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千代の富士関の横に、近々白鵬関の名前も刻まれることでしょう。



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2010年09月12日

「はじめての能の世界」

さて、今週は各地で「能楽サロン」を開催した話を書きました。

来月から、新たな講座を受け持つことになりました。
江東区文化センターの秋の講座です。

「深川能楽サロン」は、江東区の後援を頂いておりますが、今回は江東区の文化事業の一環として、江東区文化コミュニティ財団の主催の講座に講師としてお招き頂きました。

とても光栄なことです。
能の楽しさを、分かりやすく紹介していきたいなと思っております。


江東区文化センター主催講座 「はじめての能の世界」

日程
10月14日(木)・10月28日(木)・11月11日(木)・12月2日(木)・1月13日(木)

時間   19:00~20:30
受講料  6000円  教材費  100円
会場   江東区文化センター視聴覚室

このうち、私が担当致しますのは、1回目から4回目です。
5回目には、江東区在住の能楽笛方・寺井宏明師による、「能楽囃子のワークショップ」が開かれます。

全五回の講座に、囃子の体験までついてこの受講料は破格です。
民間のカルチャーセンターや、個人主催では絶対に成り立たないお得な講座です。

講座の詳しい内容は、こちらをご覧ください。
http://www.kcf.or.jp/koto/kouza_detail_010100500117.html


場所は、地下鉄東西線東陽町から徒歩5分ほど。
江東区役所の隣の建物です。

もちろん、江東区民以外も申し込めます。

江東区文化センターとしては、初めて「能」を取り上げる講座だそうです。

江東区文化センターの名物講座となるように、頑張っていきたいと思います。

申し込み期間は、9月10日(金)~9月24日(金)。
昨日から始まったばかりです。

興味がある方は、是非お運びください。


kuwata_takashi at 00:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)