2009年03月

2009年03月10日

「道成寺」下申合

今日は、「道成寺」の下申合でした。

能は普通、本番の前に申合といって、一回だけ各役が集まって打ち合わせをします。
普通は、たった一回リハーサルを行っただけで本番となるのです。

ただ「道成寺」を初演するなどという時は、下申合をいたします。
といっても、二回合わせるだけなのですが。。。


本番まで、あと一月半。
今までの長い稽古の最初のピークをこの下申合に持って来ました。

最近、日記の更新が滞っていますが、下申合が終わるまでは、精神的に日記を書いている余裕がなかったのです。
ここ2~3日は、逆に開き直って、書くことができました。
ただ、「道成寺」のことは、重すぎてまだキチンと書けません。

今日の下申合、ピークのつもりだったので、万全の態勢で臨みました。
今までの稽古の積み重ねを存分にぶつけました。

その結果、まあ滞りなく出来ました。

終了後、師匠や先輩から様々な注意やアドバイスをいただきました。
中には、とても厳しい言葉もありました。

まあ、褒められるわけはありません。

何となく最近、稽古がマンネリ化していました。
今日の下申合で、自分の課題と稽古の方向性のようなものも見えてきました。

あと一月半、死ぬ気で頑張ろうと思います。


・・・それにしても、疲れた。
何せ今日は、装束着けて、丸々通して「道成寺」を演じましたから。
精も根も尽きたという感じです。

今日は、ゆっくり休もうと思います。


at 21:43|Permalink

2009年03月09日

お茶会

2週間ほど前ですが、お茶会に呼ばれました。
沼津の大中寺というお寺で隔月に行われるお茶会にゲストで呼ばれたのです。

大中寺は、皇室に所縁のあるお寺で、とても趣のある佇まいです。
大正天皇・皇后、昭和天皇・皇后などは、沼津御用邸の帰りに、必ず大中寺に立ち寄ったそうです。

境内には見事な梅が咲き誇り、大正皇后が、感服して読んだ和歌が歌碑として残っています。
ちなみに、この歌碑は皇室が読んだ歌碑として第一号のものだそうです。

大中寺のお茶会では、毎回様々なゲストが呼ばれ、お話などをするそうです。
今回、縁あって私の所にお話がきました。

今回は梅にちなんだお茶会ということで、能の「東北」のお話をして、謡と舞を紹介いたしました。
とても良い雰囲気の中、気持ちよくお話出来ました。

終わった後、すぐ帰りたかったのですが、やはりお茶席に誘われます。
確かに、とても良い雰囲気のお茶会ですので、参加して楽しみたいのですが、残念ながら私はお茶の心得が全くありません。

何とか断ろうと思ったのですが、雰囲気に流されて、いっぷくしていくことになってしまいました。

参加すると・・・
やはり、正客です。。。。。。  もう、勘弁です。

こういうことは、度々あります。
謡の先生として参加すると、当たり前のように正客になってしまいます。

お茶習おうかな・・・ 
少々、本気でそう思いました。


at 20:27|Permalink

2009年03月08日

神楽坂の至宝

神楽坂にある能楽堂に、神楽坂の至宝が勢揃い。

昨日、矢来能楽堂で行われた「日本の伝統芸能絵巻」は、空前絶後の公演でした。


雅楽・能楽・長唄・新内・日本舞踊が矢来の舞台の上で次々と繰り広げられます。
出て来る演者・演奏者は、ほとんど人間国宝や家元やそれに準ずる立場の方々。
しかも、ほとんどの人は神楽坂在住!!

みんな歩いて楽屋入り。


いやあ、凄い催しでした。

これだけの邦楽のお偉方が、神楽坂に住んでいるのにビックリしました。


公演のサブタイトルは「神楽坂の至宝が奏でる」

要は、地元の人が集まって地域活性化を仕掛ける、街起こしイベントなのですが、こんなに豪華な街起こしは、芸能の街・神楽坂ならではですね。

公演のトリは、神楽坂の芸者さんの艶やかなる踊り。
豪華でした。


at 11:11|Permalink