2005年04月

2005年04月24日

武田神社薪能

土曜日は、甲府の武田神社にて薪能。

この催しは、甲府出身の兄弟子が中心となって企画、運営された薪能ですが、その規模には驚きました。
仮設とは思えない立派な舞台に、多くのスタッフ。第一回目のこの薪能を成功させよう、という熱意に満ちてました。これも兄弟子の人徳でしょうか。

武田神社とは、なんとあの軍神・武田信玄をご神体とする神社であります。
甲斐国における武田信玄の人気はかくも凄いんですね。 火入れには、武田信玄から数えて16代目の武田家の当主まで登場。さすがに貫禄たっぷりでした。

今回は、武田信玄の「風林火山」にひっかけて、「風の巻」というタイトルが付けられました。来年は「林の巻」だそうです。

はい、皆さんも思いましたね。
このままでは、この素晴らしい薪能が、4回で終わってしまいます。
名前変えたほうがいいのでは・・・
と、いらぬ心配。


at 09:09|Permalink

2005年04月20日

愛・地球博

今週はたいへんな週です。
先の土曜日に伊豆の国市を日帰りし、日曜日は仙台まで日帰り。昨日、今日と名古屋に行き、土曜日は甲府を日帰り。全国あちこちをまわり、スッカリ旅芸人。

今日、何故名古屋に行ったかと言いますと、愛知万博に行って来たのです。
先日行われた、デンマーク語の能の「ある母の物語」の愛知万博公演です。

愛知万博には、ナショナルデーというのがあり、毎日どこかの国を取り上げてその国の文化や歴史を紹介しています。今日は、デンマークのナショナルデーでして、それに引っかけてデンマーク語の能「ある母の物語」の上演が計画された訳です。

ところが、今日はあいにくの雨。会場が野外ステージだったため、無念ながらも中止となってしまいました。この日に向けて準備してきた主催者・スタッフのことを思うと、是が非でもやりたかったです。
今日はデンマーク皇太子夫妻も、万博へお越しになっていたようです。重ね重ね中止は残念です。

中止となって、時間がポッカリと空いたので、少し万博見物しました。
ところが、雨だというのに、ドコへ行っても人・人・人。
パビリオンはどこも長蛇の列。
ほとんど見れずに、帰ってきてしまいました。

新聞やテレビで、万博の不入りが言われてましたが、平日の昼間にアレだけ混んでいて、それでも不入り?
もっと人が来たら、一日いたって殆ど何も見れないんじゃないかな。ゴールデンウィークや夏休みに行こうと計画している人、ご注意下さい。
因みに、人気パビリオンはインターネット予約が出来るようです。前もって、行く計画がある人は、予約したほうがいいですよ。


at 18:49|Permalink

2005年04月16日

明治大学マンドリン倶楽部

今日は、伊豆の国市で狩野川薪能に出演する子供たちの稽古。
いつものように、子供たちに若さを吸い取られて疲労困憊。

その後沼津に行き、明治大学マンドリン倶楽部のコンサートを聞きに行く。主催は明大校友会沼津支部。実は、私は明大校友会沼津支部の会員なのです。

明治大学といえば、野球部やラグビー部が有名ですが、マンドリン倶楽部も忘れてはいけません。(ついでに、能楽研究部も忘れては行けません)
創設者は昭和の歌謡王・古賀政男先生です。そうです、王貞治に続いて、国民栄誉賞の第2号となった、あの古賀政男です。
古賀政男は死ぬまで明大マンドリン倶楽部で指揮をとり続け、生涯に渡って明大を愛しました。マンドリン倶楽部には、今でも古賀先生の残した熱意が伝わっていると言う話です。

活動も本格的で、年70回ものコンサートをおこなっているそうです。(ちなみに、私が指導している明治大学能楽研究会の舞台は、年5回ほど。それでも稽古はたいへん)
ステージも、とにかくエンターテイメントに溢れていて、面白い。今だにキッチリ学生服に身を包み、硬派な曲から歌謡曲、サンバにマンボと盛り沢山。合間合間に見せるトークやパフォーマンスがまた面白い。たかが学生の発表会などとあなどれない。プロ顔負けどころか、オモシロさでは完全に凌駕しているかも。
何せ、先週の能に親しむ会の「船弁慶」で満員になって喜んでいた沼津文化センター小ホール(526席)の隣の1500人収容の大ホールが超満員。

我が明治大学能楽研究部も、同じ大学のクラブではないか、頑張らなければ。
そんなこと、少し思いました。


at 23:48|Permalink

2005年04月12日

ハードスケジュール

土曜日、沼津公演を終えて夜遅く矢来に戻ってきて、一人で装束や作り物を片付ける。
ホッと一息ビールでも飲みたいのですが、疲れ果てて寝てしまう。

っで、日曜日。九皐会の例会。疲れた体に鞭打って頑張り、夜は打ち合わせが入り、結局遅くに帰宅。すぐ寝る。

月曜日は朝8時半から稽古能。早起きして、矢来に向う。いつもそうなのですが、能のシテを勤めたあとは、2日後から腰が痛くてたまらなくなる。(翌日は、そうでもない。これって、年のせい?) 腰が痛くて、満足に歩けない。今も痛い。
終了後、沼津へお稽古に行く。お弟子さんはみな、土曜日の感想を興奮して熱く語ってくださいます。その分、稽古の時間が伸び、終わるともう9時半。あ、朝から何も食べてない・・・

沼津泊の火曜日。今日は、今年の「能に親しむ会」開催に当たってお世話になった方に、あいさつ回り。会う人会う人、やはり興奮状態で、ついつい長話。

夜中にやっと東京に帰ってきて、明日は日本橋で体験講座。

まだ何の準備もしていない。ヤバイです。日記書いてる場合ではありません。


・・・以上、ある能楽師の日常の、ただのグチです。



at 22:41|Permalink

2005年04月09日

能に親しむ会

「能に親しむ会 能楽鑑賞会」 何とか終了しました。ご来場の皆様有難うございました。

今回は、なんとチケットが完売してしまいました。それ故、何名かの方はお断りせざるえなくなりました。この場を借りてお詫び申し上げます。

去年、「小鍛冶」のシテを勤めたにも関わらず、何人かの人から、
「桑田さん、何処に出てるのか分かりませんでした」
などと言われました。

確かに、前場後場とも能面をかけているので、素顔は見えません。だからといって、「普通分かるだろ」などと怒っても始まらないので、今回は最初に挨拶として顔見世いたしました。

ただ、挨拶とはいえ、お客様と直に接することが出来、身が引き締まりました。こんなに多くの方に来ていただいたのだから、精一杯やろう。
だんだん、燃えてきました。

能の「船弁慶」は、とにかく燃えて頑張りました。気持ちはたいへん充実していたのですが、体はボロボロ。何せ、ここ何日かのハードスケジュールに加えて、今日は朝9時から舞台設営や楽屋の準備に追われ、開演のころはもうクタクタ。
これが公演を主催するつらさだと、実感した。はあ、疲れました。

でも、「船弁慶」の時には、よけいな力が抜けてかえってよかったのかもしれません。

とりあえず、疲れました。でも、終わったという実感がまったくないのが不思議です。
後から、実感が湧いてくるんですかねえ。

明日は、九皐会。そろそろデンマーク語も忘れて頑張んなきゃあ。/大>

at 23:44|Permalink