2005年03月
2005年03月23日
稽古能
昨日は、若竹会という稽古能で「船弁慶」をさせていただきました。
稽古能とは、文字通り稽古のための能でして、一般公開はいたしません。
若竹会では九皐会の若手が毎月交代でシテを勤めまして、今月は、来月の沼津公演を控え、私が「船弁慶」を勤めました。
なんといっても、土曜日の伊豆の子供たちの稽古に始まって、日曜、月曜と連戦。特に月曜は「安宅」の山伏と「道成寺」の地謡を勤めたばかり。
明けて火曜日早朝のシテは辛かった。
若竹会は、非公開ながら、囃子方にも来ていただき、また装束や能面もキチンと着けて、本番にかなり近い稽古と言えます。
出来栄えのほうは・・・
マァ、本番を前にして色々課題が見え、たいへん充実した稽古が出来たとでも言っておきましょうか。
4月9日の能に親しむ会「船弁慶」、完売間近です。お越しの方はお早めにお申し込み下さい。
稽古能とは、文字通り稽古のための能でして、一般公開はいたしません。
若竹会では九皐会の若手が毎月交代でシテを勤めまして、今月は、来月の沼津公演を控え、私が「船弁慶」を勤めました。
なんといっても、土曜日の伊豆の子供たちの稽古に始まって、日曜、月曜と連戦。特に月曜は「安宅」の山伏と「道成寺」の地謡を勤めたばかり。
明けて火曜日早朝のシテは辛かった。
若竹会は、非公開ながら、囃子方にも来ていただき、また装束や能面もキチンと着けて、本番にかなり近い稽古と言えます。
出来栄えのほうは・・・
マァ、本番を前にして色々課題が見え、たいへん充実した稽古が出来たとでも言っておきましょうか。
4月9日の能に親しむ会「船弁慶」、完売間近です。お越しの方はお早めにお申し込み下さい。
at 19:45|Permalink│
2005年03月19日
子供の稽古
伊豆へ子供の稽古に行ってきました。
沼津で活動している縁で、昨年より伊豆の大仁町(今年から伊豆の国市)の子供を稽古しています。
7月に行われる「狩野川薪能」では、子供たちによる創作能「江間の小四郎」の上演と、今年は伊豆の国市誕生を記念して、プロによって演じられる「鞍馬天狗」にも出演します。
だいたい10人位の子供が集まるのですが、これがもう大変。
変に、コマッシャクレタ都会の子供と違って、いわゆる昔ながらの子供らしい子供。
能楽堂に子方として出入りする行儀のイイ子供たちに慣れてる私には、手に負えない。
少し目を離すと、走り回るは暴れるは、ケンカするはでテンテコマイ。
元気一杯の子供たちを相手に1日稽古しているうちに疲労コンパイ。再帰不能寸前です。
何せ、子供たちは入れ替り立ち替り暴れてくれるけど、こちらはずーと一人だからねえ。
小学校の先生の気持ちが分かります。
沼津で活動している縁で、昨年より伊豆の大仁町(今年から伊豆の国市)の子供を稽古しています。
7月に行われる「狩野川薪能」では、子供たちによる創作能「江間の小四郎」の上演と、今年は伊豆の国市誕生を記念して、プロによって演じられる「鞍馬天狗」にも出演します。
だいたい10人位の子供が集まるのですが、これがもう大変。
変に、コマッシャクレタ都会の子供と違って、いわゆる昔ながらの子供らしい子供。
能楽堂に子方として出入りする行儀のイイ子供たちに慣れてる私には、手に負えない。
少し目を離すと、走り回るは暴れるは、ケンカするはでテンテコマイ。
元気一杯の子供たちを相手に1日稽古しているうちに疲労コンパイ。再帰不能寸前です。
何せ、子供たちは入れ替り立ち替り暴れてくれるけど、こちらはずーと一人だからねえ。
小学校の先生の気持ちが分かります。
at 23:23|Permalink│
2005年03月18日
チェルノブイリとスマトラ津波
今日は、国際ボランティア団体のNGOピーススターズの主催するチャリティ・コンサートのお手伝いに行ってきました。
ウクライナの合唱団と、スリランカの伝統舞踊と、能との三本立ての催しで、サブタイトルとして、チェルノブイリ原発とスマトラ沖地震の津波被害救援コンサートと銘うたれています。
まあ、能は普通にやったんですが、私の興味を惹いてやまないのが、他の芸能の発表。
ウクライナの合唱は、取り分け珍しいものではなかったですが、何と言ってもスリランカの民族舞踊にはもう釘付け。
「面白い」
やっぱり、私はアジア人なんですねえ。妙に肌に合っちゃいました。
スリランカ舞踊のリズムは去年シンガポールで見た、インドの伝統芸能のクディアタム(能楽と共に第一回の世界無形文化遺産に登録されています)によく似てます。
スリランカ人のノリも、インド人にそっくり。
だいぶん違うと思いますよ。ただ、根っこの部分はかなり共通しているなと感じました。
いやあ、なかなか刺激的な催しでした。どうも今日の公演は、ウクライナ国営放送で放送されるようです。シェフチェンコ(注)も見るかな?
(注)シェフチェンコとは、ウクライナ代表の、世界的に有名なサッカー選手。現在、イタリアのチーム在籍なので、ウクライナ国営放送を見ている訳がない。
ウクライナの合唱団と、スリランカの伝統舞踊と、能との三本立ての催しで、サブタイトルとして、チェルノブイリ原発とスマトラ沖地震の津波被害救援コンサートと銘うたれています。
まあ、能は普通にやったんですが、私の興味を惹いてやまないのが、他の芸能の発表。
ウクライナの合唱は、取り分け珍しいものではなかったですが、何と言ってもスリランカの民族舞踊にはもう釘付け。
「面白い」
やっぱり、私はアジア人なんですねえ。妙に肌に合っちゃいました。
スリランカ舞踊のリズムは去年シンガポールで見た、インドの伝統芸能のクディアタム(能楽と共に第一回の世界無形文化遺産に登録されています)によく似てます。
スリランカ人のノリも、インド人にそっくり。
だいぶん違うと思いますよ。ただ、根っこの部分はかなり共通しているなと感じました。
いやあ、なかなか刺激的な催しでした。どうも今日の公演は、ウクライナ国営放送で放送されるようです。シェフチェンコ(注)も見るかな?
(注)シェフチェンコとは、ウクライナ代表の、世界的に有名なサッカー選手。現在、イタリアのチーム在籍なので、ウクライナ国営放送を見ている訳がない。
at 23:00|Permalink│
2005年03月13日
別雪の神
九皐会にて、「賀茂」の前ツレをさせていただきました。
ご来場いただいた方、どうもありがとうございます。
「賀茂」は、京都の賀茂神社を舞台とした神能です。ただこの曲、ご当地の賀茂神社では絶対に上演しないんだそうです。
「賀茂」の後シテといえば、別雷の神・つまり雷の神様です。賀茂神社で「賀茂」を上演すると、本当に雷神が降りてくるのか、必ず雨が降るそうです。それどころか、その年は雨による災害が多発するそうです。それで、賀茂神社で「賀茂」は演じられないと聞いた事があります。
賀茂神社に限らず、「賀茂」が出る時は不思議と雨がよく降ります。
神懸りするのが能の神能物だとすると、「賀茂」を演じるとシテに雷の神様が憑くのでしょうかねえ。
だから、玄人うちではよく、
「賀茂をやって、雨が降らないようじゃダメだ。役になりきってないんだ」
などと冗談めかして言ったりします。
「いい「賀茂」を演じると、雨が降る」
まあ楽屋のお遊びですが、一種の決まり文句です。
そんな話を先月の「ぎんが能楽サロン」でしました。
そしてその後、参加者みんなで「賀茂」の謡の一部を謡っていますと、突如大雨が降ってきた。私はすかさず、
「みなさんの謡が素晴らしいから、雨が降りました」
と述べる。会場はワンヤの大盛り上がり。
「さあ、来月の「賀茂」の日はどうなるでしょう。みなさん、雨が降るかどうか楽しみにしていてください」
そう締めくくって講座を終えました。
さあ、実際はどうだったでしょう・・・
なんと、当日は雪。
この場合、いい「賀茂」が演じられた事になるんですかねえ?
ご来場いただいた方、どうもありがとうございます。
「賀茂」は、京都の賀茂神社を舞台とした神能です。ただこの曲、ご当地の賀茂神社では絶対に上演しないんだそうです。
「賀茂」の後シテといえば、別雷の神・つまり雷の神様です。賀茂神社で「賀茂」を上演すると、本当に雷神が降りてくるのか、必ず雨が降るそうです。それどころか、その年は雨による災害が多発するそうです。それで、賀茂神社で「賀茂」は演じられないと聞いた事があります。
賀茂神社に限らず、「賀茂」が出る時は不思議と雨がよく降ります。
神懸りするのが能の神能物だとすると、「賀茂」を演じるとシテに雷の神様が憑くのでしょうかねえ。
だから、玄人うちではよく、
「賀茂をやって、雨が降らないようじゃダメだ。役になりきってないんだ」
などと冗談めかして言ったりします。
「いい「賀茂」を演じると、雨が降る」
まあ楽屋のお遊びですが、一種の決まり文句です。
そんな話を先月の「ぎんが能楽サロン」でしました。
そしてその後、参加者みんなで「賀茂」の謡の一部を謡っていますと、突如大雨が降ってきた。私はすかさず、
「みなさんの謡が素晴らしいから、雨が降りました」
と述べる。会場はワンヤの大盛り上がり。
「さあ、来月の「賀茂」の日はどうなるでしょう。みなさん、雨が降るかどうか楽しみにしていてください」
そう締めくくって講座を終えました。
さあ、実際はどうだったでしょう・・・
なんと、当日は雪。
この場合、いい「賀茂」が演じられた事になるんですかねえ?
at 22:36|Permalink│
2005年03月12日
とんだ騒ぎ
昨日の夜、我が家の周りはスゴイ霧におおわれました。
大気中の水蒸気が固まったものが霧となるようでして、雨上がりに気温が上昇した時などによくおこる現象のようです。春秋によく見られ、特に春に起こるものを霞というそうです。いわゆる、羽衣のクセの冒頭に出てくる「春霞」ですね。
うーん、春の訪れがこんなところにも感じられますね。
昨晩、いつものように寝る前に大量のビールを飲み、倒れるように布団にもぐりこみ、死んだように眠ってしまいました。
すると、目覚まし時計の音が聞こえてくる。
「なんだ、もう朝か」
目が覚めたが、まだあたりは真っ暗。それに、目覚ましの音もなんだか遠い。
「うーん、きっと隣人の目覚ましの音か。全くこんな夜中にメイワクな・・・」
もう一度寝ようと試みると、今度は消防車のサイレンが聞こえてくる。
「どこかで火事? もう、寝させてくれよ・・」
しかし、消防車の音は遠ざからない。すぐ近くで鳴ったまま。
「ん? ひょっとして、近く? あの目覚ましの音は、火災報知器の音?」
あわてて起き上がり、カーテンを開けて外を見る。
すると!! 外は煙で一杯。道を挟んで向かいの建物が見えないくらい。
「すわ、たいへん。火事だ!」
どこが燃えてるのか分からない。あわてて外へ飛び出す。
消防車は隣のマンションの前に集結している。どうやら火の元はここのようだ。
ただ、どこにも火の気は見えない。ちっとも煙臭くない。消防隊員にどこが燃えてるのか聞いてみると、今調査中との返事。火の元が特定出来ない様である。
はい、何となくオチが見えてきましたね。
私が煙だと思ってたのは、ただの霧でした。
おおかた、隣のマンションの住人が、霧と煙を間違えて警報器を鳴らしてしまったんでしょう。まあ、何事もなくてよかったんですが・・・
大気中の水蒸気が固まったものが霧となるようでして、雨上がりに気温が上昇した時などによくおこる現象のようです。春秋によく見られ、特に春に起こるものを霞というそうです。いわゆる、羽衣のクセの冒頭に出てくる「春霞」ですね。
うーん、春の訪れがこんなところにも感じられますね。
昨晩、いつものように寝る前に大量のビールを飲み、倒れるように布団にもぐりこみ、死んだように眠ってしまいました。
すると、目覚まし時計の音が聞こえてくる。
「なんだ、もう朝か」
目が覚めたが、まだあたりは真っ暗。それに、目覚ましの音もなんだか遠い。
「うーん、きっと隣人の目覚ましの音か。全くこんな夜中にメイワクな・・・」
もう一度寝ようと試みると、今度は消防車のサイレンが聞こえてくる。
「どこかで火事? もう、寝させてくれよ・・」
しかし、消防車の音は遠ざからない。すぐ近くで鳴ったまま。
「ん? ひょっとして、近く? あの目覚ましの音は、火災報知器の音?」
あわてて起き上がり、カーテンを開けて外を見る。
すると!! 外は煙で一杯。道を挟んで向かいの建物が見えないくらい。
「すわ、たいへん。火事だ!」
どこが燃えてるのか分からない。あわてて外へ飛び出す。
消防車は隣のマンションの前に集結している。どうやら火の元はここのようだ。
ただ、どこにも火の気は見えない。ちっとも煙臭くない。消防隊員にどこが燃えてるのか聞いてみると、今調査中との返事。火の元が特定出来ない様である。
はい、何となくオチが見えてきましたね。
私が煙だと思ってたのは、ただの霧でした。
おおかた、隣のマンションの住人が、霧と煙を間違えて警報器を鳴らしてしまったんでしょう。まあ、何事もなくてよかったんですが・・・
at 21:58|Permalink│