2024年01月03日

香港から 3

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香港にて、能の稽古に励んでいます。

さて、まず香港で能のワークショップを開催することになったいきさつです。

2019年の12月頃、一通のメールが届きました。
ウィリアムと名乗る香港の方からの突然のメッセージに最初は警戒しました。

メッセージにはこう書かれていました。

「自分は、香港でアンディとウォルターに演劇を習っています。彼らからよく能について聞いています。私は香港で演劇トレーニングのワークショップを企画しています。あなたにぜひ香港に来てほしい」

アンディとウォルターは、私が2002年にシンガポールの演劇学校「Intercultural Theatre Institute」で能を教えた学生でした。20年前は、若い役者の卵でしたが、現在は演劇学校で講師をするほど立派な役者になっています。

20年以上シンガポールで能を教えてきたことから、こんな風に他の国まで広がったことを嬉しく思います。

私は二つ返事で了承し、具体的な日程調整を行いました。
当初は、2020年の秋ごろという話でしたが、とても2週間も香港に行く日程を空けられません。

ダメもとで聞いてみませした。「年末年始なら、日程が取れます。でも、その期間だと人があつまらないですよね」

返事は驚くものでした「香港では、新暦の正月は別に何の変わりはない。ワークショップを開催することに何の問題もない」

そうか、香港も旧正月を祝う文化なんだった。

そういう訳で、いったんは2021年の正月に開催することが決まりました。
しかし、コロナ禍によりやむなく延期となり、ようやく3年遅れで今回の訪問に至ります。

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ここ香港でも能に対する注目はそれなりにあるようです。30人の定員は、すぐ埋まったそうです。

そんなこんなで、1月2日から、2週間(10日間)の能のワークショップが、いよいよ開催されました。

外国人に能を教えることは、シンガポールでのノウハウがあるのでスムーズです。
ただ、演劇学校で教えていたシンガポールと違い、今回は一般募集から応募してきた参加者を対象に指導します。それなりの難しさがあります。

学校では、ある程度生徒間のコミュニティが出来ているので、そこにうまく入っていけば、稽古はやり易かったです。
今回は、中には元からの知り合いもいますが、お互いに初対面の人たちが大半のようです。

そんな中では、まずはワークショップのクラスの雰囲気づくりから始めなければなりません。
ただ淡々と能の稽古をしても面白くありません。
楽しく稽古できるように、様々工夫しなければなりません。

そうして、一人でも多くの参加者に「能って、面白いなあ」と思ってもらいたいなあと思います。

このワークショップの参加者の中から、次のアンディとウォルター(今回私を招待してくださった方の先生)が出てきてほしいなあと思います。


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香港から 2

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元日に、ビクトリア湾でブルース・リーの銅像など見ながらのんびりしていると、スマホから緊急速報が流れてきた。

日本の石川県で震度7の大地震が起こっているというニュースでした。

ここ香港でも大きく報道されています。

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中国国民は死傷者はいないって、書いてあるっぽい。

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「日本の地震の後、韓国と北朝鮮とロシアに津波警報が出た」かな? 津波は広東語では、海嘯なのですね。
ロシアは露ではなく、俄のようです。ロシアとウクライナの戦争のニュースの見出しに、「俄烏」とよく出てきます。ウクライナは「烏」なのでしょう。


最初は、自分の国に関する報道が出るのはどこも同じようです。
アナウンサーが何言っているか全くわかりませんが、中国語(広東語)の見出しに漢字が出るので、意味が何となく分かります。

翌日になると、徐々に被害状況が分かってきます。IMG_4580


記者が現地入りしているようです。
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この記者、いろんな人にインタビューしていました。
広東語のテレビから日本語が聞こえると、はっとします。


1月2日の飛行機事故も大きく報道されていました。
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「天災と人禍が襲ってきて、岸田政権は二つの剣に遭遇した」などという意味だと思います。
なかなか、すごい見出しです。

現地の人も、私に心配の声を寄せてきます。

でも、ニュースだけ見ているとなんだかピンときません。
元日から2日にかけて、日本のテレビは震災報道一色であったと聞いています。

ここ香港では、まず習近平の新年のあいさつのニュースがトップ。
続いて、ガザとウクライナ。
そのあとに日本の地震と飛行機事故。

こんな感じでした。

色んなニュースで「なんだか中国の習近平がやたら出てくるなあ」と思っていましたが、よく考えたら、香港の国家元首は習近平なのですね。


とにかく、日本の正月は激動であったと聞いています。
犠牲になられた方、被害に遭われた方、たいへんな正月であったとお察しします。

外国にいても、心が痛みます。



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2024年01月01日

謹賀新年 香港から

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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

さて、今年の年越しは香港でした。考えてみれば、年が変わる瞬間に日本にいなかったのは初めてです。
1月1日の早朝にロンドンへ出かけたことはありましたが、日付が変わる瞬間を海外で迎えるのは初めてです。

外国の年越しはどうなのか、少し楽しみでした。

ただ、ちょっと拍子抜け。
日本では一大イベントのお正月ですが、外国では様子が違います。

西洋ではクリスマスを盛大に祝いますので、正月はおまけ程度。実際に、元日にロンドンに行ったときは、正月気分は全くありませんでした。

日本以外のアジア諸国では、基本的に旧正月を祝います。太陽暦のカレンダーの正月は、ただ年が変わるだけの日です。
1月4日から一週間シンガポールへ滞在したことがありますが、正月気分は皆無でした。


さあ、香港ではどうでしょう。。。。 予想通りでした。

そもそも、1月2日から2週間「能のワークショップ」を開催、というのが日本の感覚ではありえません。
正月早々、ワークショップを開催できることが、香港の正月事情を物語ります。

大晦日に香港に着いて、現地スタッフと打ち合わせと歓迎の食事会をしました。

まずホテルのロビーでは
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クリスマスデコレーションで迎えられました。
朝、正月飾りあふれる日本を出て、このデコレーションで迎えられると不思議な感覚になります。

街へ出ると、まさに聖夜。
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いやあ、キレイでした。

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路上パフォーマーも、クリスマスソングを歌っています。


ただ、全く正月気分が無いかというと、そんなこともありません。

日付が変わるときのカウントダウンイベントは、結構盛大に行われます。
大晦日の夜は、長旅と打ち合わせと歓迎会で疲れ果てたので、街へは出ませんでした。テレビでカウントダウンイベントの様子を見ました。

最初の写真は、テレビ画面を写真で撮りました。
ビクトリア湾で盛大に花火が打ち上げられている様子を生中継していました。

元日は、香港でも休日です。昼下がりに街を散策しました。
尖沙咀(チムシャツォイ)という香港一の繁華街では、流石に正月イベントが行われていました。

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ビクトリア湾を背に、正月祝賀のパフォーマンスをやっていました。

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正月なのか、それとも辰年だからなのか分かりませんが、龍のダンスのようなパフォーマンスもたくさん行われていました。ビクトリア湾の高層ビルを背に繰り広げられる龍の踊りは、なかなか見ごたえありました。


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2023年12月31日

御礼 2023年

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2023年も大晦日を迎えました。
今年の年越しは、香港で迎えます。

写真は、百万ドルの夜景と言われる香港の夜景です。ビクトリア・ピーク(太平山頂)からみたビクトリア湾です。左上のビルに「GOODBY  2023」のライトアップが見えます。


今年もいろいろなことがありました。

2月と3月は、4年ぶりにシンガポールの演劇学校へ能の指導へ行きました。
久しぶりに会う、シンガポールの懐かしい風景と人々。良い経験をさせてもらいました。

長男は高校2年になり、次男も高校に入学しました。
2人とも、野球部で毎日汗を流しています。勉強もそれなりに頑張っているようです。

8月は、6年ぶりの深川八幡祭の本祭りでした。
能奉納も、4年ぶりに囃子方と地謡の先生を招いて通常通り開催出来ました。

10月には富士ロゼシアターで、11月には神谷舞台で、社中のおさらい会も開催することが出来ました。
去年の矢来能楽堂での茉莉会大会に続いて、久しぶりのおさらい会です。和気あいあいとした雰囲気で、とても良い発表会でした。


今年はお客様の前で5番の能を演じました。

6月17日 「松風」    桑田貴志 能まつり
8月14日 袴能「嵐山」  深川八幡祭 能奉納
9月18日 「絵馬」    緑泉会
11月21日 「羽衣」    文化庁巡回公演
12月10日 「玄象」   九皐会

11月10日に行った非公開のの稽古能「玄象」を含めると6番です。
これで、私が能楽師になって演じた能は通算151番となりました。
11月の文化庁巡回公演が、150番目の能でした。


香港にいると、年越しの気分ではありません。
ただ、15日間お世話になる演劇集団「流白之間」さんのスタッフさんたちが、私の歓迎会を開いてくださいました。

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明日から、ちょこちょこと香港での様子を書いていこうと思います。


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香港へ

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今年の年越しは、香港です。

今日大晦日から、明年1月14日まで香港にて能の指導をしてきます。

早朝の羽田空港はスムーズに出国手続出来ました。

どのようになるか、随時この日記で紹介しく予定です。


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2023年12月26日

仕事納め

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12月3日に、佐久間二郎さん主催の会で、国立能楽堂に行きました。
神宮外苑のイチョウ並木が綺麗だったので、思わずパシャリ。


今日は、今年の仕事納めでした。
今年は例年より少し早く、26日の沼津のお稽古が最後の仕事でした。

沼津の稽古場から見える庭の紅葉もなかなか素敵です。

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神宮外苑も、沼津稽古場も今ではすっかり葉が落ちて冬の装いとなってきました。

例年だと年末年始は、大掃除とたまった事務仕事をしながらも、家族とゆっくり過ごすのですが今年は違います。

12月31日から明年1月14日まで、香港に行ってきます。

私は、シンガポールの演劇学校に20年以上も能の指導に行っております。
その学校の第1期生のAndyという生徒の関係の人から、香港でもシンガポールのように能の指導をしてほしいと頼まれました。

本来は2021年に行く予定でしたが、コロナ禍により3年の延期を経て、この度ようやく実現することになりました。

さあたいへん。
30日までに、大掃除と事務仕事を片付けなければなりません。


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2023年12月10日

「玄象」御礼

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観世九皐会「玄象」、無事に終わりました。
今年最後のシテの舞台です。なかなか楽しめた舞台でした。

この能の後シテは村上天皇です。観世流の現行曲で、実在の天皇陛下をシテとする能は「玄象」だけです。
琵琶の名手として名高い村上天皇を演じるなんて、何とも恐れ多い気分です。

この能で、村上天皇はさすが実在の天皇陛下らしく、人間を超えた存在として扱われます。
村上天皇が海に向かって「いかに下界の龍神確かに聞け。獅子丸持参仕れ」と命令すると、龍神が獅子丸という琵琶の名器を携えて颯爽と現れ、藤原師長へ琵琶を授けると、勢いよく帰っていきます。

自分の一声で、海中から龍神が飛んでくるのを床几にかけて悠然と見送るシーンなど、たいそう気持ちの良い場面でした。

前シテは、村上天皇の化身である老人です。気品をもって謡い、所作をしなければなりません。

田子という天秤型の桶を持って現れますが、この桶の扱いがとても難しいのです。

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最初はこの格好から、


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この様に持ち替え、

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この様に桶を倒して海水をすくう型をします。
結構複雑な所作です。これを能面をつけてほぼ見えないまま持ち替えて型を決めます。
想像以上に難しい場面ですが、首尾よく出来ました。

また、前シテは琵琶をひく場面があります。
扇を開いて左手で持つだけで、琵琶をひいているように見せます。
能らしい演出だなあと思います。

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後場は、舞の名手でもある村上天皇が華やかなイケメン貴公子として登場します。

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優雅にエレガントに舞います。

この日のもう一番の能は「江口」でした。
「江口」で舞う序之舞と、「玄象」で舞う早舞は、型や動きがほぼ一緒です。
こういう場合、早舞の方を替の型でやることがあります。

今回、特別にお願いして替の型でさせていただきました。

替の型では、回転が増え、型も多くなります。舞に自信がない人は舞ってはいけないことになっています。
決して舞に自信があるわけではありませんが、替の型で舞うのは楽しいものです。

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早舞の最後の方で、両袖をキリリとはね上げるところなど、結構いい気分です。

琵琶と舞の名手と名高い、イケメン貴公子の村上天皇。
こんな美味しい役を演じられるのも、能の醍醐味です。


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2023年12月09日

九皐会「玄象」

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いよいよ明日、九皐会にて能「玄象」を演じます。
この日記に書くのが前日になってしまいました。

それくらいこの秋は怒涛の忙しさでした。

前日となった今日は、休息のため仕事をいれておりません。昨日申合も終え、精神的に少し落ち着きました。

「玄象」は、準九番習の大曲です。構成も複雑で演じにくい能です。
シテは村上天皇という、実在した天皇陛下です。そのことだけでもこの能の難しさが思い知らされます。

あすは、開き直って舞台を楽しみたいと思っています。

今年の九皐会のトリを務めます。さあ、頑張るぞ。


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2023年11月13日

深川能楽Salon

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8月に4年ぶりに開催した能楽入門体験講座「能楽サロン」
この度、復活第2弾の講演を行います。

11月23日(木祝)14:00~15:30 
(会場) 江東区文化センター 第3研修室

にて開催です。

舞台に立っている能楽師の立場から見た、能の見方、楽しみ方などを、実演を交えて楽しくお話したいと思います。
師匠から受けたお稽古の様子や、舞台の裏話など、「ここでしか聞けない」話が飛び出します。

今回は、琵琶の名器物語である能「玄象」を取り上げます。
実際に舞台で使用する能面や能装束なども、間近にご覧いただけます。

お申込みは、03-3643-0891 または shitashimu@hotmail.com
までお願いいたします。


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2023年11月06日

山梨へ行き、そして青森へ

昨日は、山梨市にて公演。

山梨出身の能楽師・佐久間二郎さんが主催する能公演です。
私は、能「羽衣」の主後見でした。

主後見とは、シテを補佐する舞台上の責任者。私も、たまにさせていただくようになりました。
舞台の成果は、シテと地頭と主後見の三角形でなりたつと、師匠はよくおっしゃいます。
緊張しました。

さて、山梨市で公演を終え16:21の中央線特急「かいじ」に乗りました。
このあと、JR武蔵野線を経由して大宮へ行き、そこで新幹線に乗り換え青森へ向かいます。

今日の青森公演のために前泊するためです。

新青森駅で新幹線を降りて、在来線に乗り換えて、青森駅に着いたのは、22時過ぎていました。
山梨の劇場を出て、6時間以上かかりました。

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22時をまわると、青森駅の人通りもまばらです。
こんな景色を見ると、やはり頭の中でこの歌が流れてきます。

「♬♬上野発の夜行列車降りた時から。青森駅は雪の中♪♪♪」

そうです、石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」が頭の中で何度もリフレインしています。

昔は、北海道の玄関口として栄え、ここから青函連絡船に乗ったそうです。駅の向こうに港が見えます。

「♬♬私も一人 連絡船に乗り♪♪♪♪」

かつては、船を待つ人たちで、「青森駅は雪の中」であっても、夜まで賑わっていたことでしょう。
青函連絡船は廃止され、新幹線が函館まで伸びて新青森駅が開業した今は、青森駅は落ち着いています。
「雪の中」どころか、20度を超える季節外れの暑さのようです。


今日は、青森市にて文化庁巡回公演でした。

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終了後は、八戸へ移動です。

明日は八戸にて文化庁巡回公演。
明後日は八戸市公会堂にて、昼夜と有料公演二回公演。

木曜日は始発で東京に帰り、10時から浦安でお稽古。

岡山から、山梨、そして青森、八戸。
本州を縦断しています。


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2023年11月03日

岡山後楽能


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今日は、岡山後楽園にある能舞台にて岡山後楽能。私は、能「玄象」のツレを演じました。

ここの舞台は、このように野外にありたいへんに趣のある佇まいです。

毎年11月3日に、「岡山後楽能」は行われておりますが、例年だとこの時期は野外だと結構寒いのです。
風が吹くと震えながら舞台に立っておりましたが、今年は大変な暑さ。
28度くらいあったそうです。11月に夏日だったのは14年ぶりだそうです。本当に今年の暑さは異常です。

そんな中、装束を着て舞台に上がりました。汗が吹き出てきます。
舞台に屋根はあるのですが、秋の傾いた日差しは容赦なく照り付けてきます。

ただ、お客様は爽やかな陽気で和やかに鑑賞できたと思います。

終演後、岡山駅で知らないご婦人に声をかけられました。

「先ほどの舞台、素晴らしいかったです」

こういうことは、たまにあります。このように能舞台以外で声をかけていただくのはとても嬉しいことです。
ほっこりした気分で、岡山を後にしました。


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2023年10月22日

「茉莉会」静岡教室発表会

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私の社中のおさらい会がありました。

今回は、沼津と富士の三教室の合同発表会でした。

コロナ前は2年に一度開催していましたが、今回は2018年以来5年ぶりの開催になりました。
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会場は、富士ロゼシアターの和室です。
とても雰囲気の良い部屋です。窓からは富士山がキレイに見えます。(今日は、雲が多くて富士山はあいにく隠れていました)

この和室の庭には、こんなものもあります。
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京都の龍安寺のつくばい「吾れ、唯足るを知る」の複製ですね。
なかなか面白いものです。


久しぶりのおさらい会ですが、皆さま生き生きと謡って舞っていました。
会員一同、精一杯の舞台でした。

来月11月19日には、東京の教室の合同発表会があります。
さあ、芸術の秋の復活です。


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2023年10月21日

復曲能「成田山」

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九皐会の先輩・鈴木啓吾さんが復曲なさった能「成田山」が上演されました。

鈴木啓吾さんのご実家の近くのお寺・大巌寺の開山450年を記念する法要の記念行事として、このお寺の開祖・道誉上人をシテとする能が奉納されました。

この大巌寺というお寺は、たいへんに歴史のあるお寺で、徳川家康との関係も深いそうです。
淑徳大学やその付属校の経営も行っている大きなお寺です。
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この能を復曲にあたり、出演者は何度も集まって打ち合わせとお稽古を重ねました。
復曲は、とにかく覚えるのが大変です。

一回しか上演されないのに、地謡を全部覚えなければなりません。この苦労は並大抵のものではありません。

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会場は、上に写真を載せましたが、ご本堂の前のスペースです。
少々狭くて、演者は大変だったようですが、荘厳な雰囲気での演能となりました。



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2023年10月07日

沖縄公演 「首里」

三連休の初日、沖縄公演に行ってきました。

 

東京はだいぶん涼しくなってきましたが、沖縄は30度を超えて未だ夏です。

 

今回は首里城再建を応援するため、能と組踊のコラボレーションの公演です。

能「羽衣」と組踊「稲まづん」の公演をそれぞれおこなって、最後は能と組踊の役者が出演する創作舞踊劇「首里」の公演です。

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会場は、「国立劇場おきなわ」

主に琉球舞踊を上演するために建てられた国立劇場です。

今回は能舞台風の舞台設えです。

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舞台から見た観客席はこんな感じです。
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日本には、現在演劇を行う国立の劇場は、歌舞伎と文楽を主に上演する「国立劇場」、能楽をおもに上演する「国立能楽堂」、オペラを主に上演する「新国立劇場」、文楽を主に上演する「国立文楽劇場」、そして「国立劇場おきなわ」があります。(他に落語や演芸がメインの国立演芸場)

 

私は、これで「国立文楽劇場」以外の劇場の舞台で公演する機会を得ました。

「国立文楽劇場」は、、、、文楽と能のコラボレーションでもない限り機会はなさそうです。

 

 

眼目の創作舞踊劇「首里」は、意欲的な作品です。

シテは、組踊の創始者である玉城朝薫。

その創始者が昔のことを懐かしみながら、劇中劇の形で組踊が挿入されます。

 

玉城朝薫は、組踊を作り上げるにあたって、能をかなり参考にしたということですので、組踊は能に近い舞踊です。

能と組踊の相性は抜群です。

なかなか、楽しい演目でした。

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それにしても、今回の沖縄公演はハードでした。

 

金曜日に九皐会の申合と稽古能を終えて、16時半の飛行機に乗り、那覇空港に着いたのは19時半ころ。

すぐ国立劇場へ向かい、20時から21時半までリハーサル。

 

翌朝は10時からリハーサルで、昼間に公演。

公演後はすぐ那覇空港に向かって、19時の飛行機で東京に帰りました。

沖縄滞在時間は24時間もありませんでした。

 

翌日は九皐会で「春日龍神」の地頭という大役をつとめます。

そんな中、慌ただしい旅公演でした。

 

三連休だったので、沖縄は観光客であふれていました。30度を超えているので、まだまだ泳げます。

観光客は、トロピカルなムードで楽しそうです。

そんな南国気分を味わうことなく、ずっと劇場内で過ごしました。

 

まあ、私たちは沖縄に行こうが札幌に行こうが、だいたいこんな感じです。

交通機関が便利になりすぎるのも考えものです。



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2023年09月18日

「絵馬」御礼

緑泉会「絵馬」、無事に終了いたしました。

去年まで使っていた喜多能楽堂が改装中なので、今年は矢来能楽堂での開催です。

九皐会のホームグランドである矢来能楽堂は、勝手知った舞台です。やはり圧倒的に演じ易いですね。

 

今回の緑泉会は能が一番しかないので、「絵馬」という大掛かりな能を演じさせていただきました。

「絵馬」は、ツレが3人も登場し、また大掛かりな作り物も必要です。

中入の装束替えも慌ただしいし、上演するのはかなり大変な能です。

 

その分、エンターテインメント性豊かな演目と言えます。

私も楽しんで演じました。

 

さて、この日も残暑厳しく、最高気温は33度でした。

お運びくださいましたお客様は、さぞかし大変であったことと思います。

 

当然、舞台上の演者もハードでした。

「こんな暑い中、こんな分厚い装束をよく着るものだなあ」と、自嘲ぎみにつぶやきます。

 

さて「絵馬」は、前場はほのぼのとした内容です。

一年の天気の祈願に、白い馬の絵馬をかけてお日様の恵みを求めるシテと、黒い馬の絵馬に雨の恵みをかけるツレが言い争いをします。結局は、両方の絵馬をかけて、お互い喜びます。

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シテとツレは、言い争いをしますが本当に喧嘩しているわけではなく、言葉遊びを楽しんでいる風情です。ほんわかとしたやり取りとなるように、謡の声を荒くならないように気を付けました。

二人で社殿にそれぞれの絵馬をかけるシーンは、何ともほのぼのしたシーンでした。

 

後場は、一転して荘厳な神話の世界です。

八百万の神々の頂点に君臨する天照大神がシテです。大ぶりに堂々と演じるよう心掛けました。

 

直衣という、能の装束の中でも天皇などに用いる大変格式の高い装束を着せていただきました。

なかなか良い雰囲気で舞えたと思います。

 

ゆったりとした中之舞を舞うと、ここからいよいよ「天の岩戸隠れ」の神話です。

天の岩戸を表す作り物の中に入って身を隠します。

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この作り物は、四方を布で覆われていて、姿が完全に隠れます。

能の作り物って、出入りのためにだいたいどこかは空いておりますが、この作り物は観音開きの扉を開けて中に入ると、360度完全に姿が隠れます。

こんな作り物は、他には道成寺の鐘しかありません。

 

道成寺の鐘の中では、必死になって装束を替えていますのでくつろぐことは出来ませんが、この「絵馬」の場合、作り物に入ると、少しホッとしました。

狭くて暑くて暗い作り物の中ですが、身体を楽にして少し休めます。

舞台では、後ツレが懸命の舞っているのに、舞台の真ん中でシテがくつろいでいるのは、なんとも可笑しな気分です。

 

ただ、完全にボーっとする訳にいきません。

ツレの舞の後、シテの謡があります。

ツレの姿は全く見えないので、ボーっとしていると終わりがどこだか分かりません。

囃子の演奏は、基本的に同じフレーズの繰り返しなので、よく聞いていないと、どこを演奏しているかわからなくなってしまいます。作り物の中で、懸命に囃子の演奏を聞いていました。

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ちょっと扉を開くと

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すかさず
手力雄命と天鈿女命に作り物の中から引きずり出されます。視覚的に面白いシーンです。


 

後場は、シテの天照大神、ツレのと手力雄命、三人の神様たちと楽しく演じられました。

三人の神様が居並ぶシーンは、とても有難い感じがします。

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神様を身近に感じていた昔は、きっと「ありがたや、ありがたや」と手を合わせる人もいたかもしれません。

 

今回の舞台は充実していたなあと、終わってシミジミ思いました。




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2023年09月15日

「絵馬」申合 ハードな一日

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今日は、3日後の迫ってきた緑泉会「絵馬」の申合でした。

朝9:30から、申合が始まります。
「絵馬」はツレも多く登場し、お囃子との兼ね合いも多い能なので、丹念に打ち合わせをしました。

色んな課題も出てきました。当日までに調整したいと思います。

さて、能のシテを演じる時、いつもは申合の後は休息日にしております。
申合とはいえ、能を一番演じた後は大変疲労します。
また、装束や能によっては作り物の準備等もあります。
それに、申合で生じた課題を調整するために、しっかりと稽古する必要があります。

だから、申合の後はあまり仕事を入れないのですが、今日は仕方がありません。
17日にある九皐会定例会の申合が、午後よりありました。

今月の九皐会では「梅枝」の地謡がついております。
観世流では、8人編成の地謡のうち後列の真ん中の左側が地頭という地謡のリーダーとなります。
地頭はある意味、一番の能にとってシテより重要な地位と言えます。
その両脇で謡う人は、地頭の意図をくんで、サポートする役となります。このポジションもかなり重い責任が生じます。

私は、九皐会の序列的に地謡では前列で謡うことがほとんどですが、この日は、地頭の左となり(地謡のナンバー3)の場所で謡うことになりました。
「梅枝」は、なかなかややこしい能です。大曲と言って差し支えないでしょう。
この難曲において、うまく地頭をサポートして謡わなければなりません。

たいへんな緊張感の中、なかなかしんどい思いをしながらなんとか乗り切りました。

今日は、これで終わりでありません。

九皐会申合のあと、来月の九皐会で上演される「春日龍神」の稽古能がありました。
この「春日龍神」では、なんと地頭の大役を頂いております。

地頭。。。。

何度かこの日記でも書いておりますが、シテより緊張します。
責任重大です。


今日は、何という日でしょう。
能のシテ、難曲の重要なポジション、能の地頭。

どれも、めったにないことです。
シテは年に3~4回、能の地頭は年に1~2回です。定例会の難曲で地謡を後列で謡うことなど、初めての経験です。

なぜ、この日にいっぺんに回ってくるのでしょう。。。

今日にむけて、この2週間くらい緊張しっぱなしでした。
何とか乗り切り、心の底からホッとしました。

今日重なった、「絵馬」のシテ、「梅枝」の後列、「春日龍神」の地頭。
これは、いずれもまだ終わっていません。それぞれ本番があります。

でも、本番は一つずつです。
今日を乗り切った今、けっこう気楽に望めそうです。


kuwata_takashi at 21:30|PermalinkComments(0)

2023年08月31日

緑泉会「絵馬」

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918日(月祝)に緑泉会にて、能「絵馬」を演じます。この能の見どころを紹介致します。

 

能「絵馬」は、賑やかな能です。


まず前場は、伊勢神宮にて新年の天気の祈願のため、白い馬(晴れの象徴)の絵馬を持った老人(シテ)と、黒い馬(雨の象徴)の絵馬を持った姥(ツレ)が言い争います。互いに和歌や故事などを引いてどちらの絵馬をかけるべきか争いますが、結局両方の絵馬をかけることします。

この双方良しのめでたい結末が、祝言性を大事にする能らしい演出です。この辺りの老人と姥のやり取りは、心がほっこりします。

 

後場は大スペクタクル能です。伊勢神宮のご祭神の天照大神(あまてらすおおみかみ)の有名な神話「天の岩戸()隠れ」を再現します。

 

悪い神様を懲らしめるため、天照大神は洞穴に隠れ、岩の戸を閉じて引きこもってしまいます。太陽の神様である天照大神が隠れたことで、この世は闇となりました。八百万の神々は、天照大神に岩戸を開けさせようと、岩戸の前で楽しく舞い戯れると天照大神は面白そうだなと思って岩戸を少し開けます。その隙間に天照大神を引きずり出し、世の中は再び光がさしてくる・・・ というのが「天の岩戸隠れ」神話です。

 

この有名な神話を、能「絵馬」では壮大なスケールで描きます。


まず天照大神(シテ)が神様の威厳を見せ神々しく舞った後、「天の岩戸」を表す作り物の中に入って、本当に姿を消してしまいます。


困った神々のうち、まず天鈿女命(あめのうずめのみこと)(が「神楽()」という独特の軽快なリズムの舞を、手力雄命(たじからおのみこと)()が「神舞」という力強い舞を舞います。この神舞は、極めて速く演奏され躍動的な舞を見せます。

この静から動への二つの舞を面白く思い、天照大神は作り物の戸を少し開けます。そこへ手力雄命が猛突し、作り物の中からシテの天照大神を引きずり出してしまいます。



このように「絵馬」は、天照大神・天鈿女命・手力雄命の三つの舞が楽しめ、さらに作り物に引きこもっているシテを強引に引きずり出す様など、見た目に鮮やかで、爽快な能です。


天照大神という日本随一の神様を、凛々しく演じたいと思います。

 


この公演では能「絵馬」の他、舞囃子「熊野」、狂言「狐塚」、仕舞など見どころ満載です。


舞囃子「熊野」は本来、杉澤陽子師が舞う予定でした。しかし杉澤師は2月に急逝したため追善の意を込め、緑泉会の会主・津村禮次郎師が舞います。



チケットご希望の方は、私までご一報下さいませ。ご用意させて頂きます。




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2023年08月27日

華麗に復活「能楽サロン」

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4年ぶりの開催となった「能楽サロン」、大盛況のうち終了しました。

今回は、我が家の稽古舞台である深川能舞台での開催でした。
スペースが限られるので、一回15名を定員として、11時からと16時からの2回開催(各回90分)といたしました。

おかげさまで、二回とも満席となりました。

今回は、9月18日に緑泉会で演じる「絵馬」をとり上げて、見どころ紹介や鑑賞のツボ、稽古の裏話などを実演を交えてたっぷりお話いたしました。

実際に舞台で使用する能面や小道具の紹介もしながら、あっという間の90分でした。

お客様と間近で楽しく能のお話が出来て、良いひと時でした。

コロナ禍により、しばらくお休みしていました「能楽サロン」ですが、華麗に復活です。
またどうぞよろしくお願いいたします。

今後の予定

11月23日(祝) 14:00~ 江東区文化センター(東西線 東陽町より 徒歩5分)
「玄象」

来年2月12日(祝) 14:00~ 江東区文化センター(東西線 東陽町より 徒歩5分)
「大江山」



kuwata_takashi at 22:30|PermalinkComments(0)

2023年08月25日

神酒開き

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今日は、「神酒開き」。まあ、要するにお祭りの打ち上げです。

お祭りで奉納された御神酒を、みんなでいただきましょうという趣旨の会合で、「鉢洗い」とも呼ばれます。

たかが、一町会のお祭りの打ち上げなのに、富岡八幡宮の宮司様や、江東区長、江東区選出の国会議員など、そうそうたる方々のご列席にて、賑やかに開催されました。
この神酒開きが、いかに大事なものかが分かります。

写真の通り、出席者は浴衣で参加することが風習のようです。

私は、直前まで町田でお弟子さんのお稽古をしていました。夏季のお稽古は、浴衣で行っていますので、稽古場から直行できます。

他の方々は言っていました。
「浴衣かあ、一度帰って着替えなければなあ・・・」

私は、安堵。
「浴衣かあ、仕事場から直行できるなあ・・・」



kuwata_takashi at 23:00|PermalinkComments(0)

2023年08月17日

祭りの後 息子たちと

深川八幡祭も終わり、今日からお弟子さんのお稽古も始まりました。
明日は、公演のため秋田へ行きます。
いよいよ祭りの後の日常が始まります。

さて、私の住んでいる町に改装中のビルがあります。
そこに、神輿渡御の絵が描いてあります。もう5~6年はあるようです。

「真ん中にいる人、どう見ても桑田さんだよ」

色んな人から言われていました。いつか見てみようと思っていましたが、なかなかその絵のあたりに用事が無く、未だに見ていません。

今回、その近くで神輿の休憩があったので、うわさの絵を見てみました。
確かに、どう見ても私です。

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写真から絵を起こしたようですが、たまたま元の写真に私が写っていたのでしょう。

せっかくだから、息子2人と絵の前で記念撮影しました。

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今回、大人神輿デビューをした息子2人に聞いてみました。

「初めての大人神輿、どうだった?」

「うーん。夢が叶った、、、かな」

息子たちは、大人神輿」を担ぐことをずっと夢見ていたそうです。

確かに幼少のころは、パンダや象のぬいぐるみを神輿に見立てて、
「わっしょい、わっしょい」と、神輿ごっこをずっとしていました。

息子たちは、それほど大人神輿を楽しみにしていたようです。
こうして次代の深川の神輿は、受け継がれて行くのでしょう。

高校2年生と1年生の息子たちは、3年後にある次の本祭りの時には、高校を卒業しています。
どこで何をしていることやら。。。。

それでも、お祭りの時は深川で神輿を担いでいて欲しいなあと思います。


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