2009年12月

2009年12月31日

2009年 御礼

2009年もいよいよ暮れようとしています。

今年は、充実した年でした。

4月には、観世九皐会100周年記念別会で、「道成寺」をさせていただきました。
能楽師としての登竜門を無事に勤めさせていただき、ホッとしております。

8月には、富岡八幡宮のお祭りで能を奉納させていただきました。
江戸三大祭に挙げられる大きなお祭りでの能奉納は、心が引き締まりました。

9月には、緑泉会にて「敦盛」。11月には九皐会にて「葛城」を勤めました。

そして、11月には私の社中の会「茉莉会」の五周年記念大会を矢来能楽堂で行いました。
本格的な能楽堂で行う、初めての発表会。盛大に行うことが出来ました。
社中の方のパワーには圧倒されました。

また、11月の発表会では、長男が初舞台を勤めました。
仕舞「老松」を元気良く舞うことが出来ました。
長男は、12月にも「鞍馬天狗」の花見の稚児として登場。
ドキドキしましたが、何とか終わりホッとしました。

たくさんオモチャをもらって、長男は「お舞台は楽しかった」と言っています。


我ながら、良い年だったなあと思います。
今年一年に感謝して、来年も頑張っていこうと思います。

どうぞ宜しくお願いいたします。


kuwata_takashi at 16:57|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年12月30日

2010年の舞台予定

気がつくと、はや年末。
本当に忙しい毎日を送っています。

8月以降、休みは3日しかありません。
その三日とは、12月27日と、30日と31日。

今日は貴重な休みです。
この休みの予定ですが、

27日は大掃除の買い物。30日と31日は自宅舞台の大掃除。
以上


さて、来年はシテの機会をたくさん頂戴しています。
とりあえず、今判明している予定を載せます。

1月11日(月・祝)13時開演 国立能楽堂
     緑泉会別会 「養老 水波之伝」

2月14日(日)  13時開演 矢来能楽堂
     九皐会   「鵺」

5月23日(日)  14時開演 矢来能楽堂
     自主公演  「熊野」

9月23日(木・祝)13時開演 喜多能楽堂
     緑泉会   「花月」

11月19日(金)  19時開演 矢来能楽堂
     のうのう能 「熊坂」


現在のところ、上記の通り5番もさせていただく予定です。
 

実は、来年の最初のシテまでもう2週間ありません。
例のごとく、お知らせが大変遅くなりましたが、どうぞ宜しくお願いいたします。


1月11日(月・祝)13時開演 緑泉会別会  国立能楽堂

能「養老 水波之伝」  シテ 桑田貴志
             前ツレ 佐久間二郎
             後ツレ 新井麻衣子

狂言「釣針」    野村萬斎

仕舞「恋重荷」   観世喜之

能「大原御幸」     シテ 津村禮次郎
          阿波ノ内侍 古川 充
          大納言ノ局 坂 真太郎
          後白河法皇 観世喜正


という豪華な番組です。

私は、「養老 水波之伝」という、大曲をさせていただきます。
国立能楽堂の檜舞台で舞うのは、「道成寺」以来二度目です。

身に余る大曲に、現在全力投球で取り組んでいます。


チケットは、残り少なくなっております。
ご希望の方は、私のホームページからメールを下さい。
ご用意させていただきます。


at 23:20|Permalink

2009年12月19日

雪の中の能楽公演

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昨日から今日にかけて、宮城県にて能楽公演のツアーがありました。

宮城は、写真の通り大雪です。

先日の15日に、新潟にて「兼続」の公演がありましたが、その時は全く降っていませんでした。
水曜日から木曜日にかけて、北日本ではドドッと雪が降ってきたようです。


今日は、宮城県白石市にある本格的な能楽堂「碧水園」にて能楽公演。

毎年、6月にお邪魔しておりますが、その時とは全く別世界。

この能楽堂は、美しい日本庭園があります。
雪に覆われた庭園はそれはそれは美しかった。

まるで、ガイドブックに見る、京都や金沢の雪化粧。

この大雪の中、お客様も大勢見えました。
曲目は、「土蜘蛛」と「羽衣」でしたが、こんな雪の中で、「葛城」や「鉢木」をやったら、良い雰囲気でしょうね。

そうそう、「兼続」もピッタリです。

「兼続」は、雪国を舞台に作られています。
雪の中を馬で進む様を現す、「雪馬之翔」という舞など臨場感でるでしょうね。

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at 18:32|Permalink

2009年12月13日

ドキドキの、初子方

今日、観世九皐会にて、長男・潤之介が初めて子方を勤めました。

観世喜之先生の「鞍馬天狗」の花見という、この上ない舞台を与えられました。

出演することが決まってから、11月やった仕舞「老松」と並行して、何度も稽古しました。

会場の矢来能楽堂にも度々連れて行って、舞台と楽屋の雰囲気にも慣れ、もう大丈夫と、安心していましたが、さすがに一筋縄ではいきませんでした。

やはり、本番独特の緊張感を敏感に察するんですかねえ。
いつもは楽屋の中を走り回っているのに、今日は妙にしおらしかったですねえ。

装束を着けるのも嫌がったのですが、なんとかなだめて装束着せて一安心。
本番まで10分くらいあったので、ソファに座らせていました。

すると・・・

なんと本番5分前に寝てしまいました。
確かに、いつもはお昼寝をしている時間。でも。。。
この状況でよく寝れるなあ。

本番前に起したけど、案の定、超不機嫌。
泣いて叫んで、大騒ぎ。

何とかなだめて、舞台に出しました。。。。


とりあえず、舞台では泣くこともなく、何とかお役を勤めました。
でも、明らかに泣きべそ顔。
はぁ。

本当に、疲れ果てました。

お役が終わって、楽屋に戻ると、とたんに人が変ったように大はしゃぎ。
あら、さっきまで泣いていたのに・・・

三歳でも、舞台の前は緊張するんですねえ。


今日のところは、無事勤めた長男をほめてやります。


at 21:40|Permalink

2009年12月12日

盡きせぬ宿こそめでたけれ

今日は、緑泉会の納会。
番組は、「和布刈」と「熊野」
「和布刈」は能の地謡を謡うのは初めて(ツレはありますが)なので、しっかり覚えました。

今年もあと少しです。
一年納めの会の附祝言は、「猩々」が定番です。
いよいよ「猩々」の最後「盡きせぬ宿こそめでたけれ」
を謡う季節となりました。


明日は、九皐会の納会。
番組は、「富士太鼓」と「鞍馬天狗」

一年締めくくりの会のトメの番組は、観世喜之師の「鞍馬天狗」です。

その「鞍馬天狗」に、私の長男・潤之介(三歳半)が花見の稚児として出演する予定です。

この日記を長く読んでくださっている方は、産まれた時の親バカな記事も覚えていらっしゃるかも知れません。

その子が、いよいよ子方としてデビュー致します。

数々の先輩から、
「自分の子が子方で出るようになると、大変だゾー」

と脅されています。

「鞍馬天狗」の花見くらいだったら・・・
なんてたかをくくっていましたが、しっかりと大変な目にあっています。

明日は、どうなることやら・・・
自分のシテの時より緊張しています。


at 22:27|Permalink